CAROLYN WONDERLAND & SHELLY KING @ 京都磔磔 1/21(木) 2010


今まで全く知らなかったミュージシャンだったが、ライヴを観てそこで一発でファンになってしまった経験というのは、音楽好きなら少なくとも一度はあるだろう。

さて、今回僕が出会ったのは、キャロライン・ワンダーランドシェリー・キングという2人のミュージシャン。

2人ともテキサス出身で地元を中心に活動するシンガー・ソングライター達である。それぞれがお互いに結構なキャリアを積んで活動しており、実は2009年にこの2人で日本ツアーも行っており、今回は2度目の来日公演になるとの事だ。前回の来日公演時と同様に、今回も普段はあまりミュージシャンが行かないような場所にも足を運ぶツアーで京都の綾部や、愛媛の松山、さらには石川の白山などかなり郊外まで廻ります(そういえばDamon & Naomiの先日のツアーもそうでしたね)。個人的には家から一番近場の、大阪の能勢にある「Cafe 氣遊」という場所に行きたかったけど(それでも車で30分かかる山奥みたい)、あいにく時間が合わず、おなじみの(笑)京都の磔磔へ行ってきました。

大した宣伝もなく、まともに彼女のレコードを取り扱っている店もない状況だったで、客は僅かに10人少々という超厳しい入りでしたが、もうそうなると逆に客席にも一体感が出来てくるというモノ。会場も妙にアットホームな雰囲気になっていましたね。そんな中にギターを抱えた2人が登場。
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ステージ左側に赤い髪にテレキャスターを持っているのがキャロライン・ワンダーランド。そして右側のアコースティック・ギターを持った60年代のヒッピー風のフラワーなファッションに身を包んだロングヘアーのシェリー・キングシェリー(下写真)の方は事前に見ていた写真よりも横幅がかなりBIGになっていて、その風貌はまるでHEARTアン・ウィルソン並みです。
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ほぼ1曲ごとにお互いのボーカルでそれぞれの持ち歌を披露していくのですが、度肝を抜かされたのはキャロライン・ワンダーランド!!こんな凄いミュージシャンがまだまだ知られないままでいるのか!ソロ・アルバムも何枚も出しているキャリアの持ち主みたいですが、彼女の存在を知らなかったことを思わず後悔してしまうほどの強烈なインパクトを与えてくれましたね。

キャロラインのスタイルは完全に「ブルーズ」だ。フィンガー・ピッキングでテレキャスターの弦をハジく姿はまるでマディ・ウォーターズハウンドドッグ・テイラーが乗り移ったかのような鬼神のごときパフォーマンス!チョーキングも泣きまくりです。
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そして更に輪を掛けて凄いのが、そのボーカルなんです。華奢な見た目とは裏腹にそのドスの利いたド迫力の声が響き渡ります。声質なんかはメリッサ・エスリッジに近い。何か叱られたらチビってしまいそうなくらいの迫力だ。

ステージに上がる前のキャロラインは物静かで大人しいたたずまいだったので油断してましたね。全くキャラが違います!曲が終わるとビールの入ったグラスを客席に向けて「カンパイ!」と笑顔。ステージに立つとキャラが変わる人の典型のような人ですね。シェリー・キングの体のデカさに目を奪われていたら横からぶん殴られたカンジです。
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対するシェリー・キングはと言うと、こっちは「カントリー」。流麗なアコースティック・ギターでテキサスの広大な大地に響くようなカントリー・ソングを歌います。こちらはキャロラインと違って、聴いていて落ち着きを与えられるような歌ですね。そのBIGな体から発せられる太くて優しい声も素敵ですね。こちらはカントリー専門のラジオ局とかで頻繁にかかってそうなキャッチーなカントリー系ソングが満載です。
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何でもシェリーは「テキサス州認定の音楽大使」という称号を最年少でもらったほどの実力者だそうですね。キャロラインと違って「州公認音楽大使」というだけあって、こちらはステージ上でもステージ外でも陽気なキャラでした(途中休憩の時に、「一緒に写真撮ろう」って言われて写真撮られたくらいのフレンドリーさ)。

お互いの持ち曲を交互に披露していくのですが、どの曲でもコーラスのハモリを入れたり、リズム・ギターでバックアップしたりと妙に相性抜群のコンビネーションで、もう何年も一緒に活動してるかのような息の合いっぷりも見事。

後半になると、キャロラインはギターをラップ・スティールに持ち替えてギュインギュインに弾きながら歌を披露したり、かと思えばかわいくウクレレを弾いたりとかなりマルチ・プレイヤーぶりを発揮。何でも出来るんですね~。とんでもない実力派だ、この人は。
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個人的にはヘッドバンギングばりに赤い髪を振り乱しながら弾く姿に惚れましたね。カッコイイ!客が10人なのがもったいないくらいの物凄い熱量と気合の入った90分のライヴでしたね。

最後は2人で客席に下りてきて、完全アカペラでAmazing Grace。2人のハーモニーが美しすぎて息を呑みます。観ているこっちも自然と歌ってしまうほどの吸引力。やはりカントリーとブルーズのルーツはゴスペルだということを再認識させられる名場面でした。
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つくづく客が10人しかいなかったことが悔やまれるライヴでした。他の会場もそうだったのだろうか?そうだとしたらほんとにもったいない話だ。僕の中では今回観たキャロライン・ワンダーランドシェリー・キングのライヴはアメリカ人ミュージシャンの層の厚さをまざまざと見せ付けられた気がしましたね。特にキャロライン・ワンダーランドというブルーズ・ウーマンが観られただけでも、最高に価値のあるライヴだったと思います。

もしまだ彼女の存在を知らない人は是非ともチェックしてみて下さい!Youtubeで彼女の動く姿を見てもらえるとその凄さが分かりますよ~。
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by Blacksmoker | 2010-02-18 22:53 | ライブレポート
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