観れて良かった!
もう、ただただ素晴らしい感動的なライブ。これを観た人にとっては今年のNo.1のライブになった事は間違いない。そう言い切っても異論のある人はいないでしょう。 テキサス州オースティンからやってきたアメリカ最高のBar Band、ザ・リゼントメンツの初来日公演に行ってきました。ザ・リゼントメンツと言ってもいま一つ馴染みの無い人も多いでしょうが、実はこのザ・リゼントメンツとは知る人ぞ知るス-パーグループなのです。 ■スティーヴン・ブルトン: Guitars, Mandolin, Banjo, Vocals ■ジョン・ディー・グレアム: Guitars, Lap Steel, Bass, Vocals ■スクラッピー・ジャド・ニューコム: Guitars, Bass, Mandolin, Vocals ■ブルース・ヒューズ: Bass, Guitar, Vocals ■ジョン・チップマン: Drums, Vocals よほどルーツ系ミュージックに詳しい人でないと、彼らの名前を聞いたことのある人は少ないかもしれないが、このバンドのメンバー全員がソロ・ミュージシャンであり、相当名の知れた実力派。スクラッピー・ジャド・ニューコム(右写真)は昨年も来日していたし、ソロ名義でCDもリリースしているので知っている人もいるでしょう。彼らが出したアルバムや、彼らが参加した音源など列挙すると膨大な量になるでしょう。彼らはテキサスでは引く手数多の凄腕ミュージシャンなのです。 その彼らが1999年オースティンの「サクソン・パブ」で毎週日曜に行うセッション・バンドとしてこのザ・リゼントメンツをスタート。彼らには「リハーサルは一切しない」というルールがあり、それぞれが即興的な演奏を毎週繰り広げる。そして、そのライブの素晴らしさが話題となり彼らは瞬く間に人気者となり、彼らの音楽の素晴らしさを世界に広めていっている。 その彼らの初来日公演の大阪はレイン・ドッグス。ザ・リゼントメンツにはなかなかぴったりの場所ではある。 ドラム以外の4人が横一列に並んで、思いっきりリラックスしながらスタート。全員がソロでやってるツワモノだけあって、皆が1曲ごとに順番にボーカルを取っていく。ジェントルな声のスティーヴン・ブルマン、男前で爽やかな声のスクラッピー・ジャド・ニューコム、小柄ながら酒と煙草がバッチリ似合うワルそうな声のブルース・ヒューズ、そして一番キャラ立ちした愛嬌のあるガラ声ブルースマンのジョン・ディー・グレアムとそれぞれ四者四様の声で歌われる。それにマンドリン、ラップ・スティールなど曲ごとに持ち替えて演奏するステージは観ていて楽しすぎる。 最初は濃ゆいブルース・ナンバーの連発、サン・ハウスの「Death Letter」もやってました。とにかくジョン・ディー・グレアムの声がカッコよすぎる。ラップ・スティールも音も最高にシビレる。陽気なおじさんみたいな親しみ深いキャラも素敵です。 ドラマーのジョン・チップマンの歌うナンバーを挟みながら、後半はロックンロールの連打。もちろんここで言うロックンロールとはMOTORHEADではなく、50年代の黒人ロックンロール。自然と客も大盛り上がりに。ザ・リゼントメンツのライブとは、アメリカ音楽史を一気に駆け抜けるような壮大で豊潤な音楽絵巻ですね。先日リリースされたばかりのボブ・ディランの傑作「Modern Times」を聴いているような感覚に陥りました。まさにアメリカ音楽史を巡る旅。余裕と貫禄のなせる技です。もちろん古いゴスペルもやってました。 ヴァン・モリソン「She Gives Me Religion」のカヴァーは繊細でありながらも、体の奥底にある熱い感情を絶妙に表現した素晴らしい名演。涙なしには聴けません。これで感情を揺さぶられないヤツがいるならそいつとは絶対に友達になれません。 未体験の人は、次回の来日公演には騙されたと思って行ってみて下さい。素晴らしい体験を保証します。 ちなみに9月はジョン・コーワン・バンド、アサイラム・ストリート・スパンカーズ、そしてザ・リゼントメンツと続々と素晴らしいバンドが来日したルーツ音楽ファンには堪らない月間でしたね~。
by Blacksmoker
| 2006-10-04 08:09
| ライブレポート
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