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THE RESENTMENTS @ 梅田Rain Dogs 9/29(金) 2006

観れて良かった!

もう、ただただ素晴らしい感動的なライブ。これを観た人にとっては今年のNo.1のライブになった事は間違いない。そう言い切っても異論のある人はいないでしょう。

テキサス州オースティンからやってきたアメリカ最高のBar Band、ザ・リゼントメンツの初来日公演に行ってきました。ザ・リゼントメンツと言ってもいま一つ馴染みの無い人も多いでしょうが、実はこのザ・リゼントメンツとは知る人ぞ知るス-パーグループなのです。
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[ザ・リゼントメンツ]
スティーヴン・ブルトン: Guitars, Mandolin, Banjo, Vocals
ジョン・ディー・グレアム: Guitars, Lap Steel, Bass, Vocals
スクラッピー・ジャド・ニューコム: Guitars, Bass, Mandolin, Vocals
ブルース・ヒューズ: Bass, Guitar, Vocals
ジョン・チップマン: Drums, Vocals

THE RESENTMENTS @ 梅田Rain Dogs 9/29(金) 2006_f0045842_7471779.jpgよほどルーツ系ミュージックに詳しい人でないと、彼らの名前を聞いたことのある人は少ないかもしれないが、このバンドのメンバー全員がソロ・ミュージシャンであり、相当名の知れた実力派。スクラッピー・ジャド・ニューコム(右写真)は昨年も来日していたし、ソロ名義でCDもリリースしているので知っている人もいるでしょう。彼らが出したアルバムや、彼らが参加した音源など列挙すると膨大な量になるでしょう。彼らはテキサスでは引く手数多の凄腕ミュージシャンなのです。

その彼らが1999年オースティンの「サクソン・パブ」で毎週日曜に行うセッション・バンドとしてこのザ・リゼントメンツをスタート。彼らには「リハーサルは一切しない」というルールがあり、それぞれが即興的な演奏を毎週繰り広げる。そして、そのライブの素晴らしさが話題となり彼らは瞬く間に人気者となり、彼らの音楽の素晴らしさを世界に広めていっている。

その彼らの初来日公演の大阪はレイン・ドッグス。ザ・リゼントメンツにはなかなかぴったりの場所ではある。

ドラム以外の4人が横一列に並んで、思いっきりリラックスしながらスタート。全員がソロでやってるツワモノだけあって、皆が1曲ごとに順番にボーカルを取っていく。ジェントルな声のスティーヴン・ブルマン、男前で爽やかな声のスクラッピー・ジャド・ニューコム、小柄ながら酒と煙草がバッチリ似合うワルそうな声のブルース・ヒューズ、そして一番キャラ立ちした愛嬌のあるガラ声ブルースマンのジョン・ディー・グレアムとそれぞれ四者四様の声で歌われる。それにマンドリン、ラップ・スティールなど曲ごとに持ち替えて演奏するステージは観ていて楽しすぎる。

最初は濃ゆいブルース・ナンバーの連発、サン・ハウスの「Death Letter」もやってました。とにかくジョン・ディー・グレアムの声がカッコよすぎる。ラップ・スティールも音も最高にシビレる。陽気なおじさんみたいな親しみ深いキャラも素敵です。
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そして一通りブルースをやり終えた後は美しいカントリー・ナンバーの応酬。ブルースの濃い洗礼の後は、優しい旋律のカントリーで包み込む流れが最高だ。個人的にはカントリー大好きなのでこの立て続けざまのカントリー・ナンバーに涙してましたね。特にスクラッピーの声が印象的でした。4人の弾く弦の絡みが非常に美しい!

ドラマーのジョン・チップマンの歌うナンバーを挟みTHE RESENTMENTS @ 梅田Rain Dogs 9/29(金) 2006_f0045842_7532142.jpgながら、後半はロックンロールの連打。もちろんここで言うロックンロールとはMOTORHEADではなく、50年代の黒人ロックンロール。自然と客も大盛り上がりに。ザ・リゼントメンツのライブとは、アメリカ音楽史を一気に駆け抜けるような壮大で豊潤な音楽絵巻ですね。先日リリースされたばかりのボブ・ディランの傑作「Modern Times」を聴いているような感覚に陥りました。まさにアメリカ音楽史を巡る旅。余裕と貫禄のなせる技です。もちろん古いゴスペルもやってました。

ヴァン・モリソンShe Gives Me Religion」のカヴァーは繊細でありながらも、体の奥底にある熱い感情を絶妙に表現した素晴らしい名演。涙なしには聴けません。これで感情を揺さぶられないヤツがいるならそいつとは絶対に友達になれません。
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そして時間を微塵も感じさせない大熱演に、年齢層高めの客でしたが最高潮の盛り上がり!いや、どんなヤツでもザ・リゼントメンツのライブには心を打たれるでしょう。興奮・感動・感涙なライブ。テキサスの音楽シーンの底知れぬ深さに興奮し、さらに深みにハマってしまった素晴らしい一夜でした。

未体験の人は、次回の来日公演には騙されたと思って行ってみて下さい。素晴らしい体験を保証します。

ちなみに9月はジョン・コーワン・バンドアサイラム・ストリート・スパンカーズ、そしてザ・リゼントメンツと続々と素晴らしいバンドが来日したルーツ音楽ファンには堪らない月間でしたね~。
by Blacksmoker | 2006-10-04 08:09 | ライブレポート
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