いよいよマリーザの来日公演は今週末26日(土)名古屋からスタートです!
ディスコグラフィは以下の通り。 ■Marisa Monte/マリーザ・モンチ(1989) ■Mais/マイス(1991) ■Verde Anil Amarelo Cor de Rosa & Carvão /ローズ & チャコール(1994) ■A Great Noise/グレート・ノイズ(1997) ■Memorias, Cronicas e Declaracoes de Amor /アモール・アイ・ラヴ・ユー(2000) ■Tribalistas/トリバリスタス(2003) ■Universo ao meu redor/私のまわりの宇宙(2006) ■Infinito Particular/私の中の無限(2006) ほぼ3年に1枚のアルバムという非常に寡作な人ですね。 そんなマリーザのアルバムの中でBlacksmoker がオススメしたいアルバムを紹介しましょう。 2006年に出た2枚の最新作「私のまわりの宇宙」と「私の中の無限」は必ずチェックして欲しいですが、それ以外ということなら、やはり1994年の3rdアルバム「ローズ & チャコール」をオススメします。アルバムのジャケットが非常に80年代感を漂わせていて少し気に入らないのですが、内容はグレイト。個人的には一番好きなアルバムです。未聴の人はまずはこのアルバムから入ってみて欲しいですね。 1stアルバムがライブ盤だったので、スタジオ盤として実質のデビュー・アルバムとなった2ndアルバム「マイス」は、プロデューサーにアート・リンゼイ(左写真)を迎え、ジョン・ゾーン、バーニー・ウォーレル、マーク・リボー、メルヴィン・ギブスというNYアヴァンギャルド・シーン最強の曲者達を集めたアルバムでした(坂本龍一も5曲参加しています)。ジョン・ゾーンによるフリー・ジャズなアルト・サックスが耳に飛び込んできたり「伝統」と「先鋭」の両方は両立するある意味凄いアルバムでした。そしてこの3rdアルバムにも同様にアート・リンゼイがプロデューサーとして迎えられています(この後5thアルバムまでアートはプロデュースを担当)。伝統的なブラジル音楽を大切にしながらも、随所にアヴァンギャルドな音が挿入されるのはやはりアート・リンゼイならでは。 前作に引き続きバーニー・ウォーレルやグレッグ・コーエンといったNYの曲者ミュージシャンが参加していますが、今回はブラジルのアーティストに参加が多く見られます。当時はブラジル新世代の代表的パーカッショニストであったマルコス・スザーノ、そしてトロピカリアの重鎮ジルベルト・ジルの名が目を引きます。そして最も注目なのがこの後マリーザの音楽に欠かせない存在となるバイーア出身の風雲児カルリーニョス・ブラウンの参加でしょう。 総勢200人はいると言われるバイーアのパーカッション集団「チンバラータ」の総帥カルリーニョス・ブラウン(下写真)。 そのカルリーニョス・ブラウンがマリーザのアルバムに初めて登場するのがこのアルバムです。もちろん盟友アルナルド・アントュネスも参加しているので、ここで初めてトリバリスタスの3人が邂逅するわけですね。 カルリーニョスの参加で前作よりも伝統的ブラジル音楽のカラーが前面に出だし始めました。はやり耳を捉えるのがブラジリアン・パーカッションのリズム!カルリーニョスのみならず、マルコス・スザーノも一緒になって繰り出すブラジリアン・パーカッションのトライバル・ビートと様々な打楽器の音がポップ・センス溢れるメロディを歌う優雅なマリーザのヴォーカル美しい歌声の後ろで鳴っていて、この融合がマリーザの音楽を一つ上の高みへ持っていったとも言えます。 そして「伝統」を忘れないマリーザ。ジョルジ・ベンの60年代の曲「Balança Pema」なども盛り込んだり、さらには後半の3曲ではヴィオラォンでジルベルト・ジルが参加していたりとブラジル音楽の遺産を大事にしていこうという気概も感じられますね。ヴィオラォンの弦の響きがやはりどうしようもなくサウダージ感を感じさせます。あとアート・リンゼイの選曲なのかヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「Pale Blue Eyes」のカヴァーも。完璧にマリーザの音楽として昇華されている名演です。その他、マリーザの自作曲も全て伝統に根付いており素晴らしいです。 (⇒コチラでその94年の懐かしいPVが観れます! そしてこの曲が最新ツアーでは弦楽器を中心としたこんなアレンジで披露されてます。客席が大合唱なのが凄い!) ついつい好きなアルバムを語ると長くなってしまいますが、今でも大好きなアルバムですし、マリーザ・ファンの間でも特に人気の高いアルバムです。是非ともチェックしてみて下さい!
by Blacksmoker
| 2007-05-24 00:35
| ブラジル
|
by Blacksmoker カレンダー
ブログパーツ
ライフログ
最新のトラックバック
カテゴリ
全体 ライブレポート レゲエ馬鹿道場(VERSION) TECHNO HIP HOP JAZZ FOLK ROCK R&B / SOUL COUNTRY / BLUEGRASS アフリカ ブラジル ELECTRONICA DOOM NEW ORLEANS BLUES REGGAE METAL PSYCHEDELIC TRANCE 映画 サウンドトラック BRIAN ENO 金の亡者 「THE BLUES」 DVDシリーズ UK GARAGE / GRIME 極北 GOSPEL スペイン DRUM & BASS 2006年総括 2007年総括 2008年総括 2009年総括 2011年総括 2012年総括 2013年総括 2014年総括 2015年総括 2016年総括 2017年総括 2018年総括 2022年総括 2023年総括 告知 Live Shots お気に入りブログ
超ブルーグラス入門 Rhymes Of An... 聴くまで死ぬな、この曲を... SHOWCASE CATCH A FIRE ■□ between t... 雑派日誌 ~SHINGO☆西成~ ... coffee days/... 以前の記事
2023年 12月 2022年 12月 2018年 12月 2017年 12月 2016年 12月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 05月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 09月 2012年 05月 2011年 12月 2010年 08月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||