ELECTRIC WIZARD @ 十三Fandango 11/22(木) 2007

11月20日に施行された新入国審査制度。

日本に入国する外国人に指紋採取と顔写真の撮影に応じることを義務付ける制度ですが、果たしてちゃんと機能しているだろうか?

初日にこんな危険なヤツラを堂々と通してしまうなんて!!
f0045842_425873.jpg
エレクトリック・ウィザード、奇跡の初来日!

このイギリスのドーセット出身のドゥーム・メタルの帝王。もはや誰もこんな日が来るとは思ってもみなかっただろう。これは2003年に実現したアメリカのストーナー/スラッジの王、Bongzilla(上物のマリファナが収穫される11月からしかレコーディングしないアホぶり!)の来日公演以来の快挙でしょう!(私もこの時観ましたが、これも壮絶極まりないライブでした…。)

何たってこのエレクトリック・ウィザード、その言動がハンパじゃない。このバンドのリーダーであるジャスティン・オボーン(Vo.&Gu.)は「マリファナを吸うのはこのバンドの本質だ!」と堂々と言ってのける。そしてアメリカのストーナー/ドゥーム・メタル・バンド達に対しては「どいつもこいつも甘い!ヤツラはステージではキメてないだろ?俺達は1日24時間、1年365日キメっぱなしだ!」と、もはや凄いんだか凄くないんだか分からない自信に満ち溢れた発言をしています。特に海外ツアーには「上質のブツを準備しなければ行かない」と宣言してました。その後そのジャスティンは吸い過ぎてオーヴァードーズで腎機能停止に陥って死に掛けたり、ドラマーが警察の車に火を付けて逮捕されたり、ベースが窃盗罪で逮捕されたりと、もうムチャクチャ。なので到底こんなヤツラが日本に来るなんて考えられなかったわけです。

まあそれがただのラリったバンドの戯言ならまだしも、彼らはストーナー/ドゥーム・ロック界にとんでもない名盤を数々残している恐ろしいバンドなのです。彼らの1997f0045842_47249.jpg年に出た2ndアルバム「Come My Fanatics…」(右写真)は、紫色の煙が立ち込めるストーナー/ドゥーム・ロックの教典としてSleep「Jerusalem」Kyuss「Welcome To Sky Valley」などの神盤と共に崇められるアルバムです。延々と続くノイズにまみれ歪みまくった轟音ギターのスラッジなリフが執拗に執拗に繰り返されるその壮絶なサウンドはもはや聴いているだけで異次元の彼方へトリップしてしまうほど強力な魔力を持っています。ライブも壮絶らしく、「世界一ヘヴィなバンド」と称されているのは有名な話です。

そしてそんな彼らが遂にやって来ました。今回の来日は新作「Witchcult Today」(日本語タイトルは「今日の魔女信仰」!)を2日前にリリースしたばかりという素晴らしいタイミング!しかも共演には日本が世界に誇るドゥーム・バンドChurch Of Miseryという素晴らしいカップリングです。

まずはChurch Of Misery。音源は持っていますが観るのは初めて。彼らは日本以外の海外でも人気だそうだが、ライブもめちゃくちゃカッコ良かったですね。いつの間にかギタリストが外国人になってましたが、全員が70年代から抜け出てきたような長髪にベルボトムのジーンズという風貌で、70年代のブラック・サバス直系の痺れるほどカッコいいリフを炸裂させていました。Vo.の怪しい動きがCathedralリー・ドリアンを彷彿させ、サウンド的にもCathedralのドゥーミーなサウンドと共通する70年代のイギリスのロック的なところがありましたね。

そしていよいよ帝王エレクトリック・ウィザード登場!
f0045842_495382.jpg
オープニングは新作より「Witchcult Today」。前作より13(女Eyehategodとも称されたバンド)の女性ギタリスト、リズ・バッキンガムが加入して4人編成になってましたが(ドラマーもSlayerケリー・キングみたいなヤツに替わってました)、ジャスティンの弾くリフに、リズ・バッキンガムの弾くリフが合わさって更なる相乗効果を発揮した殺傷力満点の引き摺るようなスラッジ・ギター(2人とも揃いの赤のSG!)、そして下腹部まで響くベースの重低音、ドッカンドッカンとヘヴィに炸裂するドラムの恐ろしい破壊力と、文字通り「世界一ヘヴィ」の称号に嘘偽りなしの轟音ドゥーム曼荼羅なサウンドがハンパない。
f0045842_4124820.jpg
ジャス自身はおそらくキマってなかったと思うが(Bongzillaのヴォーカルは開演直前にトイレでバッチリキメて登場してましたが!)、そのサウンドはもう王者の貫禄出まくりの圧殺されそうな轟音スラッジ・サウンドで、観客をナチュラル・ストーン状態へと誘発。殺伐荒涼たる轟音に精神を委ねるとそこにはもうサイケデリックな桃源郷が広がっています。前座のChurch Of Miseryも凄かったですが、「ドゥーム発祥の地はこのイングランドなんだよ、よく憶えとけ!」と言わんばかりの格の違いを見せ付ける威風堂々たる地獄ドゥーム。素晴らし過ぎてチビリそうでした(ジャスはレコードで聴かれる断末魔のような叫び声ではなく、意外にもノーマル・ヴォイスでのシャウトでした)。
f0045842_4193916.jpg
新作からのナンバーを固めた後、圧巻はラスト2曲。ジャスの「This Song About……WEEEEED!!!!」というMCに続いてのイントロのリフに発狂寸前。2000年のアルバム「Doprthrone」よりタイトル曲である名曲Dopethrone!引き摺るリフに、ジャストなタイミングでキマる超パワフルなドラム!もう即死ですよ。ちなみにこの曲は「世界一ヘヴィなバンドになって、マリファナの大海を育て、みんなでそれを吸って永久に幸福になる」という大人としてどうかと思うラリったテーマを元にしたマリファナ賛歌。素晴らし過ぎます。

この曲で一旦ステージを去ったエレクトリック・ウィザードの面々。当初は「アンコールはやらない」といったジェスチャーをしてギターのシールドも外してアンプも切って帰っていったのですが、あまりの声援に再び登場。そして遂f0045842_4173220.jpgに投下されたのは永遠のドゥーム・アンセムSupercoven(左写真)!!個人的にこの曲はSleepJerusalem(1曲62分)、Monster MagnetTab…(1曲35分)と並ぶ地獄のドゥーム3大名曲の1つ(Supercovenは13分)。1リフを執拗に執拗に繰り返すトリップしたサイケデリック曼荼羅に全身が徐々に窒息させられていくかのようなの酩酊感を覚えましたね。ちなみにこの曲はベースも恐ろしいくらい重低音で五感を麻痺させます。後半でリフが変わるところではドラムとギターのタイミングがズレて失敗しちゃってるトコもありましたが、そんな事はお構いなしの音圧で観客をブチのめしてましたね。

やはり「世界一ヘヴィ」という噂は本物でした。終わった後も耳鳴りが止まない轟音に脳が溶けそうでしたよ。エレクトリック・ウィザード恐るべし!
f0045842_422019.jpg
ちなみにジャスの着ていたGジャンの背中には「Saint Vitus」のロゴが!眩しすぎるぜ!
 
[PR]
by Blacksmoker | 2007-11-26 03:50 | ライブレポート
<< CORNEL WEST & B... LEDISI @ Billbo... >>