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V∞REDOMS @ Studio Partita 9/20(土) 2008


もう15年くらい前だろうか、初めてボアダムズを観た衝撃は忘れない。

ステージ上に大きなシンバルを片方ずつ持ったボーカルの山塚EYEと、吉川豊人の2人がそれぞれステージ右端と左端に分かれ、その2人が中央に走ってきて真ん中でシンバルをバッシ~ンと叩く。それが延々と15分以上も続けられるというジャンクなライブ。開いた口が閉まらない程の衝撃を受けましたね。
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以降、1994年の「Chocolate Synthesizer」のオープニングAcid Policeに度肝を抜かれ、「Super Roots」シリーズに困惑し、1998年の「Super Go!!!!!」のサイケデリック・トランス路線に狂気し、「Super æ」で完璧なボアダムズ信者に。その後ボアのメンバーらによる様々なユニット(AOAROVO7VO7Sun pm0:00)まで手を伸ばして、それらの出演するレイブ・パーティなどには必ず行くようになりました(サイケデリック・トランスにハマったのもこの頃ですね)。
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その後も「Super Roots 7」「Super Roots 8」「VISION CREATION NEWSUN」とリリースし、孤高のサイケデリック・バンドへと変貌したボアダムズ。この頃の壮絶なライブは今でも鮮明に覚えていますね。

ただそれ以降ボアダムズのライブを観る機会に恵まれず、さらにボアダムズ自体も正規リリースがないまま時が流れ(「Re Bore」シリーズなど企画盤は多々ありましたが・・・)、疎遠になっていました。

その後、山本精一HiraATRもいなくなったボアは進化を重ね「V∞REDOMS」名義で活動を開始。
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ドラム4台とエレクトロニクスを操るEYEという形態になり頻繁にライブを行うようになりましたが、なかなかこのV∞REDOMSを観る機会がなかったんですが、遂に観る機会に恵まれました!

場所は関西の重鎮Kuranaka1945の主催するイベント「Zettai-Mu」の13周年記念イベント。会場は住之江区の名村造船所跡地にあるStudio Partita!そういえば、ここでボアダムズとかAOAが1999年12月31日に行ったカウントダウン・イベントにも行ったなぁ(あの時はショーン・レノンが普通に客で遊びに来てましたね)。

さて久しぶりに観るV∞REDOMS
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EYEYoshimiだけは不動だがあとは全く違うメンバーになってましたね。ドラム4台にギター1人、そしてその真ん中にEYEがいるというまあ普通のロック・バンドにはありえない楽器の構成。あのギターの人ってDMBQの人じゃないの?(後でみたらやっぱりDMBQ増子さんでした。)

EYEの合図に合わせてまずは3人のドラマーがゆっくりゆっくりとビートを鳴らしますが、さすが3台とあってもの凄い音の迫力です。そして徐々に3台のドラムのビートが早くなってきた頃に突如会場の客席後方がザワザワし出し始めたんで後ろを振り返ると、何とデッカい神輿に担がれたドラムセットとドラマーが満員のフロアの真ん中を突き進んでくるではないか!!
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もう会場中押し合いへし合いのパニック状態!そしてフロアのど真ん中に移動したドラムセットでもの凄いドラムソロ。ステージ上の3台のドラムのもの壮絶なトライバルなビートと、後ろから聞こえてくる生のドラムの音がまさに5.1chサラウンド・システム状態でもうカオスに近い状態でしたね。
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そしてその後ステージに辿り着いたドラマーも加わり4台のドラムによる空前絶後のドラム乱打大会。いやぁコレはちょっと凄い事になってましたね。とにかく4台のドラムの音圧がハンパない。

そしてそのドラムに指示を出すEYE。彼の合図によってドラムの音が大きくなったり小さくなったりして観ていてめちゃくちゃ面白い。彼の操るヴォイス・モジョレーターやサンプラーやキーボードなどのエレクトロニクスからはサイケデリックな効果音が飛びまくり。
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さらに意外だったのはEYE自らもマイクを握って奇声や不思議な言語を発していたり、10年前を彷彿させるようにステージ上で暴れていた事。最近ではもうステージでは暴れたりすること無いと思っていたのでかなり驚きでしたね。ステージで絶叫したりする姿は90年代中盤のジャンクな頃のボアダムズを彷彿させましたね。そう思っていたらEYEが「Acid Police!」と延々と連呼していて、「まだAcid Policeなんてやってたんだ!」とかなり驚きましたよ。まあ全然違う曲になってましたけど・・・。
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そして圧巻だったのが、ギターのネックを何本も何本も左右に突き出させた自作の楽器。これをEYEが棒でガンガン叩くとギターらしからぬ凄い音が響き渡る仕組みになっていて、これをEYEがドラムに合わせて叩きまくって音を出していました。しかしどうやってこんな楽器を思いつけるのか分かりませんが、とにかく見た目のインパクトが強烈です。
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ボアダムズというバンドは昔からそうでしたが「インパクトの持続」が出来るバンドだ。普通のバンドなら観客にインパクトを与えることが出来るのはおそらく瞬間的だが、これをボアダムズは延々と持続的にインパクトを与え続けてくれる。そしてそれがボアダムズのライブが儀式的で、酩酊的で、衝撃的と言われる所以。その姿は今も全く変わらずです。

全編に渡ってEYEが指揮する即興演奏といったカンジですが、とにかく4台のドラムが圧巻。中盤以降でドラマーが2人になって2台で演奏を続けていましたが、4台のインパクトに比べるとかなり物足りなく感じてしまいますね。終盤で再び4台に戻った時の音の方ががやはり圧巻でした。
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「VISION CREATION NEWSUN」で一つの到達地点を極めた感のあったボアダムズ。その後バンドは一旦解体され今のV∞REDOMSへと進化しましたが、この形態もまだまだ発展途上のような感じ(もちろんライブは凄かったですが)で、これからも更なる進化を遂げて次のレベルへ到達してくれるでしょう。来年くらいにもう一度観てみたいですね。

昨年2007年7月7日に77台のドラムを使ったライブ(下写真)に続き、今年の2008年8月8日には88台のドラムを使ったライブを行いましたが、是非来年2009年の9月9日は99台のドラムでのライブに挑戦して欲しいですね。
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by Blacksmoker | 2008-10-01 16:57 | ライブレポート
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