カテゴリ:METAL( 8 )

QUEENS OF THE STONE AGE [Era Vulgaris]


ストーナー・ロック」― Stoneした(ラリった)ロック、トリップしたロック。この言葉は便宜上よく使われるが、これらにカテゴライズされるであろう多くのバンド達はこの言葉を好んではいないようだ。ではここで新たに命名しよう。「マリファナ・メタル」。これならどうだ!文句無いだろ?むしろ本望じゃないか?

f0045842_1191617.jpgさて前置きはこの辺にしておいて、そんなトリップしまくったマリファナ・メタル・バンドの中で最も成功したバンド、クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ。クサの臭いを撒き散らしながら、荒廃した砂漠を爆走する異能のロックンロール・トリップ軍団による2年振りとなる新作「Era Vulgaris」がリリースされました。これが右脳と左脳を両方を宇宙の彼方にぶっ飛ばすような痙攣系ギター・リフが神経系を刺激する最高にヤバいアルバムです!

2000年に結成されたこのクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ。中心人物のジョッシュ・オムこそは健在だが、その他のメンバーは常に流動的。ジョッシュ自身もあまりそのバンドの形態にこだわっていない様子で、いろんな一癖も二癖もある人間が出たり入ったりという一種のコミュニティーのような形態をしている。
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中でも有名なのは元Screaming Treesのヴォーカリスト、マーク・ラネガントム・ウェイツニック・ケイヴにも通じるかなりディープでロウなハスキー・ヴォイスのこの男も、正式メンバーではないが頻繁にクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのアルバムにも顔を出しています(初来日公演にも帯同していましたね)。そしてあまりの素行の悪さからクビになっf0045842_11331013.jpgてしまいましたが、一番人気が高かったのがニック・オリヴェリ。スキンヘッド&アゴ髭&タトゥーのワイルド極まりない風貌で、素行も超ワイルドなこの問題児ニック・オリヴェリはヴォーカリスト&ベーシストとしてクイーンズにおいてジョッシュとの2枚看板として大きな人気を誇っていました。そしてFoo Fightersデイヴ・グロール(左写真)もその1人。2000年「Songs For The Deaf」においてドラマーとして参加し、グルーヴィー極まりない最強のドラミングでクイーンズのサウンドを更に強靭なものにしたデイヴもクイーンズ・コミュニティの1人だ(クイーンズの人気がメジャーなものになったのもデイヴ・グロールの人気に依るところも多かったかと思います)。

さて2000年のブレイク作の2nd「Rated R」、そしてメジャー・フィールドでの人気も獲得した2002年の3rd「Songs For The Deaf」、そしてビルボード初登場5位を記録した2005年の4th「Lullabies To Paralize」に続くこの5th「Era Vulgaris」。今回のアルバムの固定メンバーは、前作より参加しているギタリストのトロイと、ドラマーのジョーイ・カスティロ、そしてジョッシュの3人。
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だからなのかどうか分かりませんが、冒頭の3曲はドラムの音がスッカスカ!打ち込みかと思う程の単調なリズムに驚きますが、ギターに関しては、今まで以上に凝りまくった音で、分厚いリフが強烈です。元々ドゥーム・ロックの神と崇められたKyussのギタリストとして強烈過ぎるギターリフを繰り出してきたジョッシュ・オム(下写真)。
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ギターリフ・マスターとして、このクイーンズでも、その才能は爆発していますが、今回のアルバム「Era Vulgaris」でのギターは、より神経に突き刺さるようなクランチーで、エッジの立ったサウンドとそのギター音が重なり合った音圧で脳内トリップを誘発する。リフの重さはまさしくBLACK SABBATH直系だが、80年代パンク/ハードコアの爆走感も備えた無敵のギターリフはカッコ良すぎです。特に1stシングルになっているSick, Sick,Sickなんて、確実にクイーンズの代表曲になるであろう凶暴なギターリフで押しまくる極上の爆走チューンです(ちなみにこの曲にはストロークスジュリアン・カサブランカスが参加しています)。
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そしてもう一つのクイーンズの特徴でもあるそのヴォーカル・スタイル。この手のバンドといえば必ずスクリームか怒号のような咆哮なヴォーカル・スタイルなのですが、ジョッシュのヴォーカルはめちゃくちゃフリーキー。高音域のファルセットも織り交ぜ、地声で喋るように歌う独特なヴォーカル・スタイルはやる気があるのかないのか分からないフリーキーさ(おそらくあるのでしょうが)は、今回のアルバムでも健在です。

f0045842_1211797.jpg4曲目以降はドラムも多彩になり、ミドルテンポな曲から爆走チューン、そして変化球的なポップ・ソングまで、かなりヴァリエーション豊かな楽曲が並ぶが、ギターの音がやはり凄い。ほとんどの曲においてブーストしまくったギター音が3~4本くらいは重ねられていて、その割れまくった残響音がかなりサイケデリックです。アルバム・ジャケットに「You have MONO」という表記があるんですが、これってモノラル・サウンドなんでしょうかね?全然そんな感じがしないです。確かにアナログ盤で聴きたい音ではありますね。ジャケットもアナログ盤を意識した作りになっていますね。カッコイイです。

Misfit LoveBattery Acid3’s & 7’sRiver In The RoadRun, Pig, Runなどはマジでクイーンズの真骨頂ともいうべき爆走サイケデリック・トリップ・サウンドで必聴です。
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人気的にもピークだった3rd「Songs For The Deaf」以降、このクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジはよりアンダーグラウンドに、そして音楽的にはより過激な方へ向かっているような気がします。そしてよりラウドに、そしてよりシンプルになった神経系を刺激する痙攣ギター・リフは過去最強です。是非良い子はチェックして下さい。
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by Blacksmoker | 2007-09-24 00:13 | METAL

MINSK [The Ritual Fires Of Abandoment]

久々に強烈なニュー・カマーの登場です。

f0045842_22142895.jpgイリノイ州シカゴ出身の5人組サイケデリック・ドゥーム・バンド、MINSKのRelapse Records移籍第一弾の「The Ritual Fires of Abandoment」。このバンドの名は今回初めて聞きましたが、これはかなり凄いアルバムです。最近聴いたこの手の新人の中ではRWAKEと共に頭一つ抜きん出ている存在です。轟音ヘヴィ・ミュージック・ファンは確実にマストな一枚ですね。

このバンド、まだ2枚しかアルバムをリリースしていないそうですが、早くも凄い領域に達してしまっています。分厚い壁のような音圧のギターのリフ、60年代のサイケデリック・バンドを彷彿させるドラッギーでトリップしたサウンド、民族音楽や宗教音楽のようなトライバルな打楽器。その全てが火山の中で融合されたようなもの凄い質量のエネルギーでもって爆発しています。長尺曲が並ぶアルバム構成(15分にも及ぶ曲が6曲中3曲もあります)やアートワークに至るまで、どれを取ってもズバ抜けて際立っていますね。
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例えて言うなら「Enemy Of The Sun」の頃のNEUROSISの圧倒的なオリジナリティと、完全にLSDでトリップしていた頃のHAWKWIND(「Space Ritual」の頃ですね)のサイケデリックさ、そして「25….Tab」の頃のMONSTER MAGNETの酩酊感が合体したサウンド。まさしくトライバルな轟音サイケデリック・ドゥームです。

ヴォーカルは地の底からの咆哮一辺倒ではなくスローで「静」なパートでは地の声で歌っていてその対比が楽曲にメリハリを持たせている。地の声はまるで初期のピンク・フロイドを彷彿させます。モノクロームなサイケデリック。そしてビヨョ~ンといったトリップしたエフェクトが別世界に連れて行ってくれます。
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しかし、ここまでの領域に早くも到達してしまうというのはどうなんでしょう。NEUROSISが10年以上もかけて徐々に進化して到達した地点に、このMINSKはたった2枚のアルバムで到達してしまっている。試行錯誤の過程を一気にすっ飛ばしてこの境地にいるというのは、果たして早熟なアーティスト集団なのか?はたまた精巧なフォロワーなのか?その答えは次作ということになるだろうが、とりあえずこのアルバム「The Ritual Fires of Abandoment」の強力さは確実に際立っています。

重低音・轟音好きは必ずチェックする事!
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by Blacksmoker | 2007-05-05 00:04 | METAL

TYPE O NEGATIVE [Dead Again]

f0045842_2112819.jpg実に4年振り。ニューヨークの最深部で独特のゴシックな耽美世界を極め続けるタイプ・オー・ネガティヴの待望の新作「Dead Again」が登場です。

ここ最近の3枚のアルバムは全てが4年振りという寡作なバンドですが、その恐ろしいまでのグロテスクさと美しさが同居するゴシックな世界は、もはやこのバンドに以外には出せない世界です。

1980年代後半に活動したニューヨークのブルックリンの伝説的な超反社会的ハードコア・バンドCARNIVOREでフロントマンを務めていたピーター・スティールが、1990年に結成したのがこのタイプ・オー・ネガティヴ。当初は前身のCARNIVOREの音楽性を受け継ぐハードコアをやっていましたが、1993年の「Blooby Kisses」くらいからひたすらスローだがヨーロッパ的なデカダンを思わせるゴシックとサイケデリックを美しいまでに融合させたその独自の世界を確立していきます。アルバムもじわじわと売れて「Bloody Kisses」は50万枚のセールスを記録しています。その後もその耽美なゴシック的世界を追求し、孤高の存在になっています。
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まず見た目が凄い。

身長2mの怪物ピーター・スティール(下写真)をf0045842_21433864.jpg始めとして、その他のメンバーも全員が1m90cmとかあってそのイカツすぎる見た目のインパクトはトンでもない迫力があります。そしてピーター・スティールの歌声というのがもう1つのインパクト。オペラでも歌いそうなぶっとくて伸びやかで、とことん低いデーモニッシュな声。初めて聴いたらこの声だけでも相当なインパクトです。そしてブラック・サバス直系の引き摺るようなヘヴィでスローなギター・リフと、オカルティックで荘厳なオルガンのようなキーボードの音がもうヨーロッパの陽の当たらない深い深い森の中の異世界にいるような気分にさせてくれますね。

そんなタイプ・オー・ネガティヴの新作「Dead Again」。なんとジャケはあのロシアの怪僧グレゴリー・ラスプーチン。よくわかりませんが凄いインパクトです。そして前作「Life Is Killing Me」でもそうでしたが、CARNIVOREを彷彿させるファストなナンバーが増えてきています。そして7分や8分や10分の長尺な曲が78分ぎっしり詰め込まれています(この人達は毎回そうですけど)。普通ならもうお腹一杯なヴォリュームですが、そうならないのはこの人達の作るメロディ・センスが非常に優れているからです。ひたすら陰鬱でドゥームな曲からいきなりオペラチックでキャッチーな珠玉のメロディが出てくるんです。まるで暗い森を彷徨っていたら空から神々しい光が差してきたような感覚です。こういう展開がもうクセになったら完璧に彼らの音にハマって抜け出せなくなるでしょう。
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哲学的で、皮肉に満ちたそのオリジナリティ溢れた歌詞の世界もこのタイプ・オー・ネガティヴの特徴です。彼らの表現の中にはかならず「皮肉」が効いているのがイイですね。1stアルバムのジャケが良く見るとケツのドアップの画像だったり(もちろん発売禁止でジャケット差し替え)、満を持して発売された1996年の4thアルバム「October Lust」の1曲目Bad Groundが無音だったり、ベスト・アルバムのタイトルが「The Least Worst Of Type O Negative」だったりとなかなか良いユーモアのセンスをしています。こういう巨体でマジな顔してアホな事をやってるのがまた笑えます。↓こういう写真も実にバカです。
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このアルバムの中で一番オススメしておきたいのがSeptember Sunという曲。荘厳なグランド・ピアノの音を取り入れ、穏やかな語りのような歌で始まり、どんどんオペラに近い展開をみせ、サイケデリックでゴシックな凄い世界になっていく新境地をみせる文句なしの名曲。実に9分47秒。後半は巻き舌のロシア語で歌い上げている不敵なヴォーカルの意味不明の不気味さも強力です(ちなみに結構ネットでフリー・ダウンロード出来るサイトがありますので聴いてみてください)。

聴き手を選ぶ音楽ではありますが、この世界観にハマると抜け出せない麻薬のごとき音楽性です。是非とも一度チャレンジしてみてください。
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by Blacksmoker | 2007-04-11 00:10 | METAL

MINISTRY [Rio Grande Blood]

f0045842_22251197.jpg反戦・反ブッシュをテーマにしたアルバムが数々リリースされているがこのミニストリーの新作「リオ・グランデ・ブラッド」 はその急先鋒。ってか凄いジャケット!!

正直言うとここ数年はあまりミニストリーをチェックしていませんでしたが、こんな憎悪と怒りと皮肉に満ちたアルバムを作ってくるとは思いませんでしたね。アル・ジュールゲンセン(下写真中央)がブッシュが大嫌いなのは有名だが、ここまで悪意に満ちたアルバムは痛快です。ジャケットから曲タイトル、そして歌詞までも全てがアンチ・ブッシュ!やり過ぎとさえ思えるくらい徹底しています。
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数年前に相棒のポール・バーカーが脱退してほぼアル・ジュールゲンセンのソロ・プロジェクトになっているミニストリーポール・バーカーが抜けてからインダストリアル色よりもメタル色を一層強めて過激に突っ走っていたようです。そもそもミニストリーは1982年にシカゴで結成されてるので、今年で何と結成24年!アル・ジュールゲンセンももう48歳になっている。だが、まだまだ言いたいことはあるらしい。

さて音楽性はというと前述の通りスラッシュ・メタルにも通じるスピードで金属ノイズを撒き散らしながらひたすら爆走。水中で叫んでいるようなエフェクトをかけまくったボーカルが叫びまくってます。前作のことはあまり知らないんですが、このアルバムでは元PRONGのフロントマンであるトミー・ヴィクターがアルの相棒として作曲・演奏ともに大きくクレジットされている。PRONGではそのハードコアとインダストリアルを絶妙にブレンドさせたぶッといゴリゴリなリフ主体の超カッコいいヘヴィ・サウンドをやっていたにも関わらず、正統な評価を得られずにいた彼ですが、この爆走振りは彼の影響も多大にあるんじゃないでしょうか。

ちなみに1996年のPRONG(右写真。真ん中がトミー・ヴィクター)の初にして唯一の来日公演は私も観に行ったf0045842_2237494.jpgんですが、心斎橋クラブクアトロで客が僅か16人というとんでもない少なさでした!それでも血気盛んでダイハードな16人は受け止める人が誰もいないフロアにステージ・ダイブを敢行するというヤケクソに近い暴走行為を働き、当たり前のように地面に叩きつけられていました。私もその時にステージ前方の鉄パイプに激突して出来た傷が脛に今でも残ってるというエポック・メイキングなライブでした。

そして最高に過激なアルバムをリリースしたミニストリーは現在SLIPKNOTジョーイ・ジョーディソンをドラムに迎え、トミー・ヴィクターKILLING JOKEポール・レイヴンという豪華メンバーを従え全米ツアー中。10月には「Loud Park 2006」で超久々に日本にもやってきます!そういえば私の人生初のスタンディング・ライブはこのミニストリーでした。あの時はギュウギュウのクアトロに黒ずくめの客ばっかりで、窒息しそうなくらい酸欠寸前の盛り上がりで、ボンデージの女がいきなり全裸になったりとそれはそれは衝撃でした。彼らの凄いライブを是非体験して欲しいですね。
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しかし残念ながらミニストリーは次のアルバム「The Last Sucker」(これまた素晴らしいタイトル!)をもって解散という正式アナウンスがされています。おそらく最後の来日公演となるであろうアル・ジュールゲンセンの勇姿を是非拝みに行け!
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by Blacksmoker | 2006-07-27 00:21 | METAL

SEPULTURA [Dante XXI]

個人的な事なんですがボクシングをやってます。車でジムに行くときは音楽をかけていますが、普段良く聴いているレゲエやフォークなどを聴いているとどうも気合が入らない時がある。sakanaのアルバムを聴いていても絶対アガりません。そんな時はハードコアとかメタルが一番盛り上がる!(ちなみにジムではヒップホップがガンガン流れている。)

そこでそんな気合を入れたい時に最適なアルバムを紹介しましょう。ブラジルが生んだスラッシャー、セパルトゥラの新作です!やっぱヤバイよね、コイツらは。

1996年の歴史的超名盤「Roots」を最後にVo.のマックス・カヴァレラが脱退しソウルフライを結成し、残った3人は新たに黒人ヴォーカリスト、デリック・グリーン(下写真)を加入させ新生セパルトゥラf0045842_052720.jpgを始動させました(ちなみに「Roots」を出した時の絶頂期に行われるはずだった来日公演はマックスの脱退により直前に中止になっています。マイメンnakataと私はこのライブのチケットを買っていたので相当のショックを受けました…)。最初こそ弩級のインパクトをシーンに与えた両バンドですが、以降この数年は両バンドともどうも精彩を欠いている気がしてならない。どうもインパクトが足りないのだ。そしてセパルトゥラの方は、今聴いても全く色褪せる事の無い文句無しの名盤「Roots」で確立した土着的トライバル・メタルの要素がどんどん無くなってハードコア色を強めている。

f0045842_0523620.jpgその極めつけといっても良いのがこの新作「ダンテXXI」。これは最近の燻ったセパルトゥラのイメージを払拭してくれる会心作です。タイトルにもありますが今回のアルバムは、あのイタリアの詩人ダンテの最高傑作と言われる「神曲」をモチーフにして制作されています。原作の通りアルバムも「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」と3つのパートに分かれている。そしてこのアルバムで彼らは一層ハードコア色を強めたメタル・サウンドに回帰している。まるであのスラッシュ・メタル名盤認定アルバム「Arise」に匹敵するスラッシャーぶり!黒人ヴォーカリスト、デリック・グリーンの断末魔のような叫びにも一層磨きが掛かって物凄い迫力だ。1曲目のイントロから続く2曲目のイゴール・カヴァレラ(下写真)の鬼のようなドラミングとゴリゴリの即死級なギター・リフに熱くならない男は完全にフェイクですよ。
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もちろんただ速いだけではなくチェロホルンシタール、そしてオーケストラも導入した意欲的なサウンドになっている。だがやはり基本はスラッシュ・メタル!オールドスクールなスラッシュ・リフを踏襲した曲もあるが、基本は2006年版のアップデイトされたスラッシュ・メタルですね。前作までの迷いを微塵も感じさせない会心の出来。
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ソウルフライの新作「Dark Ages」もかなりのスラッシュ度だったがこっちも負けていないです。個人的にはソウルフライの方が好きなんですが、セパルトゥラもなかなか盛り返してきましたね。この2組が健在ならまだまだメタルも楽しめますね。
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by Blacksmoker | 2006-05-26 01:15 | METAL

遂に出ます。

TOOLの5年振りのアルバム。

タイトルは「10,000 Days」。アートワークも発表になりました!
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[トラックリスト]
Vicarious
Jambi
Wings For Marie (Pt 1)
10,000 Days (Wings Pt 2)
The Pot
Lipan Conjuring
Lost Keys (Blame Hofmann)
Rosetta Stoned
Intension
Right In Two
Viginti Tres


全米発売日は2006年5月2日!! 心して待て!
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by Blacksmoker | 2006-03-22 10:49 | METAL

OPETH [Ghost Reveries]

こりゃたまげた!こんな凄いバンドがいたとは!

f0045842_0303432.jpgスウェーデン出身のプログレッシヴ・デス・メタルバンド、オーペスの通産8枚目のアルバム「ゴースト・レヴァリーズ」

オーペスの名前は聞いたことあったが音は聴いた事はありませんでした。この新作をたまたまレコード屋で見つけ試しに買ってみたわけですが帰りの車の中で聴いてビビリました。その後すぐ旧作も全部揃えました。

まあ最初で「デス・メタル」と書いた時点で半数以上の人がこの先を読むのをリタイヤしていると思うが、オーペスはもはや狭義のデス・メタルなんか超越してます。

PINK FLOYDCAMELKING CRIMSONら70年代プログレッシブ・ロックの映像を喚起させる幻想的な音、TOOLの得体の知れない不気味さ、SEPULTURAのトライバル感、VADERの残虐さ、NILEのオリエンタルなメロディ、TYPE O NEGATIVEの耽美さ、MESHUGGAHのプレイヤビリティ、初期FLEETWOOD MACのブルージーさ、北欧的な透明感、宗教的荘厳さなどを備え、さらに誰とも似ていない完全なオリジナリティを獲得しているサウンドは圧倒的です。
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デス・メタル特有の「グォー!」というヴォーカルもありますが、普通の声で歌う率の方が高いのも特徴。これがめちゃくちゃブルージーで透明感のある素晴らしい声で感動します(って油断してたらまたゴォーってカンジになりますが。ちなみにデス声の迫力はMORBID ANGELのデヴィッド・ヴィンセントとタメを張るくらい凄いです)。プログレッシヴなだけあって長尺の曲も多く最初から10分、10分、8分というように大作が続きます。しかし次々目まぐるしく変わる曲調が全く時間を感じさせない。今作から新加入したSPIRITAL BEGGARDSのキーボード奏者によるクラシック・ロックを彷彿させるプレイもドラマティックさに磨きをかけている。それに加えてTOOLの影響がかなり見られます。リフ・ワークなんかそれっぽいトコロが随所にありますね。

プログレッシブ・デス・メタル」という枠に囚われず、普通のロック・アルバムとして評価されたとしても、そうとう高い評価を受けるアルバムでしょう。ちなみに以前のアルバムも全部聴いてみたんですが全くのハズレなし!ここまで完成度の高いバンドも珍しいですよホント。前作ではアコースティック・アルバムとかリリースしてますからね。デス声ゼロで。デス・メタル・バンドがアコースティックですよ!ただモンじゃないです。
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by Blacksmoker | 2006-03-17 01:06 | METAL

TOOL [Salival]

2006年遂に動き出すトゥール

なぜか先頃、前作「Lateralus」 からのシングル「Parabola」「Schism」 がDVDシングルとして突如2枚リリースされましたが、4月にはコーチェラ・フェスティヴァルのヘッドライナーに決定。その後には5年振りとなる新作も遂にリリースされる予定です。そして来日の噂もあり。2006年はかなりやってくれそうです。

さて今回は2000年にCD+DVDで限定リリースされた「Salival」「Undertow」「Aenima」までのPVにf0045842_0334080.jpgライブCDの付いたファン感涙の作品。 もちろんTOOLのファンならマストなアイテムです。凝りに凝った独特の世界を持ったグロテスクなPV映像も凄いですが、ライブ音源も強力です。TOOLのライブは今まで1stアルバム「Undertow」 収録の「Sober」 のシングル盤でしか聴けませんでしたが、得体の知れない怪物に変貌を遂げつつあった2ndリリースのライブ音源だけあってその凄さは得体の知れない巨大なマグマのような威圧感。


初期のTOOLは割りとパンク的な荒々しさも備えていましたが、最近は完璧に統制された完成度の高いプログレと化しています。 何といってもドラムのプログレ度が異常に高い。要塞のように積まれた2つのドラムセットを操るダニー・カーレイの正確無比でトライバルなリズムが人間が細胞レベルで持ってる太古の昔から眠るリズム感を呼び起こしてくれます。 そしてコントロールされたギターのフィードバック・ノイズを完全に統制下に置き自在に繰り出すアダム・ジョーンズ、ギターのような美しいベースラインを弾くイギリス人ジャスティン・チャンセラー、そしてf0045842_0593545.jpgライブでは異常に伸びやかな美しい声と、地の底からの咆哮のような叫び声の2つを使い分ける稀代のヴォーカリスト、メイナード・ジェイムス・キーナン。この4人の鉄壁の演奏は、MAGMAKING CRIMSONを彷彿させるくらい完璧です。

さて今作にはLED ZEPPELIN「No Quater」PEACH「You Lied」 などTOOL以外の曲も収録されています。とくに「No Quater」 のハマリ具合は白眉。その昔CROWBARってバンドもこの曲をやってましたがこっち系の人には人気のある曲なんでしょうかね?

全8曲で70分というヴォリュームはプログレ化の証。存分にこの強力なライブを堪能出来ます。そして最後にはシークレット・トラックで結構キャッチーな曲が入っていますがタイトルは「Maynard’s Dick」 …。

まったく侮れません。
 
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by Blacksmoker | 2006-02-10 01:24 | METAL