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告知●●「チューバイカ Vol.14」 @common cafe●●


2008年最初の「チューバイカ」

いよいよ始まります!
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●●「チューバイカ Vol.14 @common cafe」●●

■2008年3月1日(土)
■21:00スタート
入場無料


①21:00-21:45 TB Arkestra
②21:45-22:30 N.O.Z.
③22:30-23:15 waterloo
④23:15-00:00 BLACKSMOKER
⑤00:00-00:45 mDA
⑥00:45-01:30 q-ga
⑦01:30-02:15 hino
⑧02:15-03:00 mojamaki
⑨03:00-03:45 Cameo
⑩03:45-04:30 KBKW


■food: 出張カフェ「太陽ノ塔」
■地図はこちら
http://www.talkin-about.com/cafe/map.html
■ホームページもチェックして下さい。⇒ http://www.chbyka.com


前回顔見せ的登場だったソウル・シスタ、N.O.Z.が今回はフルセットで登場です!

Blacksmokerも今回はレゲエのジョグリング・セットを一旦引っ込めて、ソウルなセットで臨みます!

  
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by Blacksmoker | 2008-02-29 01:41 | 告知

STEVE EARLE [Washington Square Serenade]


この人こそがリアル・パンク。アメリカ・ロック界の裏ボス、スティーヴ・アール
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高校をドロップアウトし、放浪生活を経て20歳からミュージシャンとして活躍するベテランだが、私生活は超ワイルド。これまでに6回の結婚・離婚を繰り返し、更には90年代にはドラッグに溺れヘロイン中毒になり、逮捕され、数年間刑務所暮らしも経験するという超アウトロー。出所後は立ち直り、今度はモチベーションを創作活動へとシフト。怒りを前面に出したスタイルは相変わらずだが、その後は次々と傑作を連発し、プロデュース業(Lucinda Williamsの傑作「Car Wheels On The Gravel Road」の彼のプロデュース)や他ミュージシャンへのアルバム参加なども精力的にこなすアメリカ・ロック界の重要人物です。
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スティーヴ・アールの曲というのは、どんな曲でも必ずシンプルだが印象的な強いメロディがあり(しかもそれがサビの部分ではなく、1stヴァースからいきなりメロディ全開な曲が多い)、必ず耳に残ります。特にサントラなどにもよく参加しているので耳にする機会が多いのですが、必ずそのサントラの中で一番印象に残っているのがスティーヴ・アールの曲だったりします(例えば、「ブロークバック・マウンテン」「デッドマン・ウォーキング」など)。

f0045842_21254432.jpgさて、そんなスティーヴ・アールの新作「Washington Square Serenade」は、レーベルを心機一転「New West」に移籍した注目作。プロデューサーには何とダスト・ブラザーズジョン・キングが起用されています。Beckのアルバムなど有名(ストーンズも起用していましたね)なダスト・ブラザースならではの音作りで少しToy感覚のある打ち込みビートなどを導入したりしています。ダスト・ブラザーズが手掛けたEELSBeckのアルバムのような「遊び過ぎ」な感覚は控えめですが、バンジョーのループ音などを導入したりとなかなか面白い音作りになっています。ただ音作りに凝ってはいるが、いつものスティーヴ・アール特有の軽快なメロディや骨太な歌声は健在。従来のファンも十分納得させられる出来になっています。

そして今回のアルバムでの最大のトピックは、何と言っても「結婚」だろう。もう何度目か分からんくらいの結婚だが、今回のお相手は美人カントリー・シンガーのアリソン・ムーア(下写真)。
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彼女は以前よりスティーヴ・アールのツアーに参加したり、スティーヴの方もアリソンのアルバムのプロデュースをしていたりしています。最近ブレイク中のシェルビー・リンの実姉だそうですね。

しかしこの2人の相思相愛ぶりは凄い。はっきり言ってもう「デレデレ」なんである。観ているとコッチが恥ずかしくなるくらい。硬派なパンク気質のアウトローが何とも情けない姿ですが、ファンの間では早くも「今回も長く続かないだろう」という予測がされてます・・・。ちなみにアルバムのインナースリーヴには以下のような文が載っています。

「In the next life, the first time I’ll do is find Allison before anyone else does and then I’ll carry her away with me to live in New York City」
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・・・何と言ったら良いのか分かりませんが、幸せなようです。まあそういう幸せな状態なので、今作の作風は以前の怒りを前面に出したハードな作風ではなく、随分と落ち着いた穏やかな雰囲気のアルバムになっています。

ただ穏やかになっていると言っても、そこは永遠のアウトロー。穏やかさの中にも反骨精神が潜んでいます。Guitar Townへのアルバムのアンサー・ソングでもあるTennessee Bluesを始めとして、Satellite RadioJericho RoadRed Is The Colorなどなかなかパンク気質。タイトル通りピート・シーガーへ捧げたような合唱系フォーク・ソングSteve’s Hammer(For Pete)、そしてトム・ウェイツのカヴァーWay Down In The Holeなど聴き応え十分。
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レコーディング・メンバーもオルガンなどでジョン・メデスキが参加したりして多彩な音作りに一躍買っています。もちろんアリソン・ムーアもヴォーカルで参加。

毎回傑作揃いのスティーヴ・アールのアルバムですが、この作品も素晴らしいです。ちなみに先日発表されたグラミー賞において、このアルバムはライ・クーダーの「My Name Is Buddy」トム・ウェイツ「Orphans」などを抑えて「Best Contemporary Folk/Americana Album」を受賞しています。
 
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by Blacksmoker | 2008-02-28 00:13 | ROCK

シリーズ「外見が残念な事になってしまった人」第2回。


ポール・サイモンジェイムス・テイラーと並び「外見がそれはもう大変残念な事になってしまった人」御三家の最後の1人。

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明日はこのラスト・サムライが登場します。

 
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by Blacksmoker | 2008-02-27 00:02 | ROCK

JAMES TAYLOR [One Man Band]


昨年11年振りの来日を果たしたキャロル・キングのライブを観て感じたことだが、やはり60~70年代から活躍しているシンガーソングライターの作品というものには、ある種のマジックのようなものが掛かったエヴェーグリーンな輝きを持っている。そしてそのマジックは30年以上経った現在でも全く色褪せる事はなく、全く時代を超越したものになっているのです。そんな事を痛感したライヴでしたね。

今回紹介するジェイムス・テイラーも、そんなそんなミュージシャンの1人。
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彼もキャロル・キングと同時期に活躍したシンガーソングライターだ。1968年にビートルズのアップル・レコーズからデビューして以降、約40年というキャリアにおいて歴史に残る名曲を書き続けているアメリカ音楽界のレジェンドの1人だ。

f0045842_21381454.jpgそんなジェイムス・テイラーの最新作にしてライヴ盤となるこの「One Man Band」。ライヴ映像を納めたDVDと同内容のライヴCDの2枚組になります。正直、この作品の映像を実際観るまではあまり興味を持たなかったのですが、たまたまこの映像を観る機会があり、この作品の素晴らしさに触れる事が出来たわけですが、もしこの映像を観る機会がなければ、おそらくスルーしていたであろう作品なので、この出会いには感謝したい。そして今度は自分がこに素晴らしい作品を広める立場に立ってみたいと思います。

2002年のアルバム「October Road」、2004年にはクリスマス・アルバム、同じく2004年には反ブッシュ運動を唱えた「Vote For Change」にも参加。毎年行われる全米ツアーではアリーナ・クラスの会場を全公演ソールドアウトさせていて、依然として現役で活躍するジェイムス・テイラー。髪は無くなってしまったが、その人気・実力共にまだまだ絶倫です。

2006年3月から「One Man Band Tour」をスタート。今までf0045842_21432099.jpgは多くのミュージシャンを従えたバンド形式でのツアーでしたが(私の持っているジェイムス・テイラーの2002年の「October Road」ツアーのライヴDVDでは、4人のコーラス隊も含めた総勢11人編成の大所帯バンドでした)、今回のこのツアーからは一転「One Man Band」の名の通り、ピアニストとしてラリー・ゴールディングス(右写真)ただ1人が参加しているのみで、あとはジェイムス・テイラーの歌とアコースティック・ギターのみによる2人だけのツアーになっています。

会場はいつもよりも小さめのホール。そのせいかジェイムス・テイラーもかなりリラックスしていて、よく喋り、よく笑い、それが逆にとても楽しい。実はジェイムス・テイラー自身も1970年代後半からソロとしてのライヴ活動はしていないというから、本人にとっても新鮮な試みだろう。
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今回の収録場所はジェイムス・テイラーの故郷であるマサチューセッツ州のピッツフィールドにあるコロニアル・シアターという劇場で1891年に建てられたという由緒ある建物です。そして地元というだけあってジェイムス・テイラーの奥さんも子供も観に来ているという非常にアットホームな雰囲気の中で行われています(客席からの声が直接ジェイムス・テイラーに届くというステージの近さです)。

しかし、ただシンプルなギター&ピアノのライヴというわけではないのがこのライヴの面白いところ。実は1曲1曲が始まるごとにジェイムス・テイラー本人による次の曲の解説が丁寧にされていくという構成。
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その内容だけでも相当面白いのですが、さらにステージ後方のスクリーンを使ってこれまたジェイムス・テイラー自身がノートパソコンを使ってスライドショー的に映像を出していくのです(足元のペダルを踏むと次の映像が出てくるようになっている)。曲にまつわる映像や思い出の写真、その他にも家族の写真や風景などを、その曲に合わせてスクリーンに映していくので、視覚的にもかなり楽しめます。そのf0045842_2151165.jpg他にも趣向を凝らしたアイディアがふんだんに盛り込まれており、コーラスを使う時は衛星中継を使って地元の合唱団をスクリーンに映して共演したり、ドラムがいるときは木で作られた大道具のようなドラム・マシン(右写真)を使ったりと、一つ一つのアイディアがとても面白く全く飽きさせません。

やっぱり面白いのはジェイムス・テイラー本人による曲解説。例えば最大のヒットともいえるYou’ve Got A Friendの紹介では、

当時キャロル・キングが僕に絶対この曲をレコーディングしなさいと言うんだ。僕としては完全なポップ・ソングさ。でも、それからこの曲を毎晩歌うハメになるとはね。この曲のレコーディングするときにコーラスをジョニ・ミッチェルに頼んだんだ。彼女は当時、僕の・・・何と言えばいいかな・・・・・My Bitchだったんだ(笑)
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なんて、爆笑エピソードをさらりと映像付で披露してくれます。全体的に静かなアコースティックな曲にアレンジしていて、それが曲の素晴らしさをグッと際立たせています。

そして、このライヴが素晴らしいもう1つの要因はラリー・ゴールディングスのピアノに他ならない。キャロル・キングのようなジャンジャン弾くタイプではなく、ジャズ的な控えめながらも曲の重要なポイントはしっかりと押さえて、曲の色彩感覚を出す重要な役割を担っている。音数は少ないですが一音一音の響きがウットリするほど美しいです。

最小限の構成による、最小限の音で披露されるのは、歴史に残る美しいメロディを持ったエヴァーグリーンな輝きを放つ曲ばかり。天才シンガーソングライター、ジェイムス・テイラーの魅力を凝縮した超が付くほどの名曲のオンパレードに自然と涙腺が緩みます。
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そしてジェイムス・テイラーの声の若々しさには驚くばかり。40年前と比べても遜色のない若々しさ。さらに円熟味も増したクリアで美しい歌声を聴かせてくれます。「癒し」というのはこういう声を言うのですよ。

終盤のSweet Baby JamesCarolina In My MindFire And Rainという名曲の連続の流れには鳥肌が立ちっぱなしです。ちなみに1曲目が1stアルバムからのSomething In The Way She Movesというのも嬉しいですね。

とにかくキャロル・キングにせよ、ジョニ・ミッチュルにせよ、このジェイムス・テイラーにせよ、あの時代のシンガーソングライターの凄さをナメてはいけません。果たして僕らの世代のシンガーソングライターの中で、40年後も歌い続けられる名曲を何曲も持っている人は出てくるだろうか?ふと、そんな事を思ってしまうくらいの時代を超えた名曲を演奏者自らが原点に帰り、真摯なアコースティックなアレンジで披露するこの素晴らしすぎるライヴ盤。絶対買って損はないですよ。

是非ともチェックしてその素晴らしさに泣いて頂きたい。

 
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by Blacksmoker | 2008-02-25 00:13 | ROCK

シリーズ「外見が残念な事になってしまった人」


ポール・サイモンと並び、「外見が大変残念な事になってしまった人」御三家の1人。

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この人が明日登場します。(上写真は若い頃。)

 
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by Blacksmoker | 2008-02-24 00:13 | ROCK

CHEB I SABBAH [Devotion]


ヒッピー発祥の地、サンフランシスコを拠点とするワールド・ミュージックの超個性派レーベル「Six Degrees Records」。
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エレクトロニクスと民族音楽を融合させたサウンドを中心に様々な個性的なアーティストが顔を揃えるこのレーベル。これまでにDJ SpookyRob Swiftを初めとして、インドからはKarsh Kale、ブラジルからはCéUBebel Gilberto、スペインからはOjos De BrujoSpanish Halem Orchstraなど世界各国から一癖も二癖もあるアーティスト達が名を連ねています(個人的には出身のIssa Bagayogoの2004年のアルバム「Tassoumakan」は傑作なのでオススメです)。

f0045842_23581490.jpgそんなSix Degrees Recordsより今まで3枚のソロ・アルバムをリリースしている個性派ベテラン・ヒッピーDJ、Cheb I Sabbahシェビー・サバー)。前作から2年振りとなるこの新作「Devotion」の濃密な世界観はやはり格別だ。

1947年アルジェリアのコンスタンティン生まれのシェビー・サバー。現在60歳という年齢ながら現役バリバリのDJ。様々な経歴の持ち主で70~80年代には何とドン・チェリーのマネージャーもやっていたそうですね。
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シェビー・サバー自身はヒンドゥー教徒ではないそうだが、インド音楽に深く傾倒したエレクトロニクス・サウンドが特徴です。ただ「深く傾倒している」と言ってもディープな宗教音楽というわけではなく、サンフランシスコ在住である事や、ヒンドゥー教徒ではない事からも分かるように、ヒッピー的感覚のあるエキゾチックなダンス・ミュージック(享楽的な部分はあまり見られませんけど)。よってどちらかと言うと本物の宗教音楽よりもずっと敷居は低く、ハイクオリティで神秘的なサウンドが聴けます。
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1999年に1stソロ・アルバムを発表し、「インド三部作」と言われる3枚のアルバムを発表した後、2005年にリリースした4作目「La Kahena」では何と北アフリカのマグレブに残る音楽を取り上げたりとその音楽性の深さは底知れず。このアルバムにはKarsh KaleBill Laswell、トルコの気鋭Mercan Dede(新作が素晴らしかった)などが参加し、グワナやライ、スーフィと言った伝統音楽と女性唱歌を融合させた傑作なので、是非これは聴いて欲しいです(その後、このアルバムのRemixアルバムもリリースされています)。

そしてこのアルバム「Devotion」。前作のマグレブ音楽とはうって変わって、今作は再びインド音楽に回帰。タイトルである「Devotion」は「献身」という意味もあるが、ここではおそらく「祈り」や「信仰」という意味が近いでしょう。その言葉通り、インドの三大宗教である、ヒンドゥー教、イスラム教、シーク教の「祈りの歌」を取り上げています。
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タブラやシタール、バングラ特有の楽器トゥンビ、そしてサーランギやフルート(バーンスリというそうです)などの民族楽器を中心に、そこに絡むエレクトロニクス・ビートの絶妙な融合が素晴らしく、アンビエントからダブ、プログレッシヴ・トランス的な要素も含んだ壮大で神聖なサウンドスケープをみせてくれてます。

エンジニアを担当するのはインド人エレクトロDJデュオ、Midival Punditzミディヴァル・パンディッツ)のゴーラヴ・ライナ。この素晴らしいクオリティのサウンドは彼の功績が大きいでしょう。ギターには前作に続きKarsh Kale(下写真)も参加し、存在感を放っています。
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そしてこのエキゾチックなエレクトロニクス・ビートの上を、1曲ごとにその宗教音楽を代表する歌手を全面的にフィーチャー。シーク教の聖歌グルバニ、イスラム教のカッワーリ、そしてキールタン、ヒンドゥー教のパジャンなどの伝統宗教歌を歌っています。Qalanderiではパキスタンを代表する古典声楽家、故ウスタッド・サラーマット・アリ・ハーンの娘リファット・スルターナも登場します。しかしこの手の宗教音楽の歌い手の声というのは欧米の音楽にはない鬼気迫るものがあります。異常なまでの声の伸びやかさなど人知を超えた迫力です。故ヌスラット・ファテ・アリ・ハーンも歌ったKinna Sohnaも取り上げられていて必聴です。
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神々しさすら漂う歌声、土着的な民族音楽、そしてサイケデリックなエレクトロニクス。この3つが非常に高い次元で融合し、さらにダンス・ミュージックとして機能している傑作

是非チェックして欲しい作品です。DJでは必ずベリーダンサーも登場するシェビー・サバーのプレイを一度堪能してみたいですね。
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by Blacksmoker | 2008-02-21 00:20 | ELECTRONICA

M.A.N.D.Y. [Fabric 38]


f0045842_237222.jpgロンドンのクラブ、Fabricによる人気MIX CDシリーズ「Fabric」(ちなみにドラムン・ベース系アーティストによるMIX CDシリーズ「Fabriclive」もあります)。さてその「Fabric」シリーズの第38弾はM.A.N.D.Y.が登場です。

ドイツのベルリンを拠点とするミニマル/エレクトロ・ハウスの先鋭レーベル「Get Physical」を主宰するPatrick BodmerPhilipp JungからなるユニットM.A.N.D.Y.。

この2人は90年代初頭から活動しているベテランで、2001年よりM.A.N.D.Y.名義で活動。
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その後DJ TBooka Shadeと共同で「Get Physical」(下写真)を立ち上げてからは先鋭的なエレクトロ・ハウスのトラックを次々とリリースし、その後もRoyksoppLindstromなどのリミックスも手掛け、一躍トップ・クリエイターの仲間入りを果たしています。2005年にはBooka Shadeと共同でリリースしたトラックBody Languageが世界中で大ヒット。まさしくドイツを代表するエレクトロ・ハウス界の旗手として絶大なる存在感を放っています。
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そんなM.A.N.D.Y.によるこのMIX CD「Fabric 38」。ミニマル/ディープ・エレクトロ・ハウスやテック・ハウス、プログレッシヴ・ハウスのアーティストによる最新の先鋭なトラックをバッチリ収録した素晴らしいMIXです!盟友のDJ TBooka Shade、そしてDubfireやスイスのQuarionの曲以外は正直言ってほとんど知らないアーティスト達ばっかりなんですが、個人的にかなりどっぷりハマってしまいました。

中途半端なポップさとは無縁のディープでプログレッシヴな方向に振り切ったトラックの連打にヤラれます。とにかくヤバいトラックばかりなんで、いろいろ収録曲を調べてみたんですが、その全てがミニマル/ディープ・エレクトロ・ハウス系のアーティストばかり。

序盤はアフリカっぽいポリリズミックなトラックを配し、Quarionの名曲Karasu(Crowdpleaser Remix)と、ブラジルの注目アーティストGui Boratto(左写真)のTipologia(Lucy Remix)で早くもピークを演出しf0045842_23412898.jpg、その後はその熱さをキープしたままストイックなディープ・ハウスの連打。DJ Yellow & Astrid SuryantoTo The Top (Guy J Remix)DubfireI Feel Speed (Audion Remix)、そしてテック・ソウルともいうべきBasic Soul UnitTunnels (Sebo K & Metro Remix)などヤバすぎます。静かに徐々に熱を帯びていく様はM.A.N.D.Y.のDJパーティの様子が目に浮かぶようです。

現在最もブッキングの困難なDJとも言われるこのM.A.N.D.Y.のプレイを擬似体験出来る便利なMIX CD。
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                      大音量で聴け!
 
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by Blacksmoker | 2008-02-18 00:07 | TECHNO

WITCHCRAFT @ 心斎橋新神楽 2/5(火) 2008


2002年にデビューし、全く時代性というものを無視した風格漂う70年代ドゥーム・サウンドで度肝を抜いたスウェーデンのオレブロ出身のドゥーム・メタル・バンド、ウィッチクラフトが遂に日本初上陸。
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今までに3枚のアルバムをリリースしているが、どれもがヴィンテージ級に古臭い埃まみれなドゥーム・サウンド。70年代風のサウンドのバンドなんて正直いくらでもいるがこのウィッチクラフトは70年代当時の空気までもごっそりレコードに詰め込んだようなサウンド。何の前情報も無しにこのバンドの音を聴かされたら、絶対に今のバンドとは思えないです。ウィッチクラフトの場合、Balck SabbathLed Zeppelinなどの影響はもちろんあるが、それよりもPentagramNovemberといったもっとカルトなバンドの影響が強いですね。しかしただのレトロなバンドではなく、超カッコいいリフが詰め込まれた強力なドゥーム・サウンドは現代のこの手のバンドすら凌駕しています。

さてそのウィッチクラフトの初来日公演。

まず前座にはオーストラリアのメルボルン出身の話題のノイズ・コア・バンド、Grey Daturasグレイ・ダチュラス)。このバンドはライブが全編インプロヴィゼーションというのが特徴で、小柄な女性f0045842_026316.jpgギタリストを含むトリオ。でも、それぞれのメンバーが担当楽器を次々に換え、入れ替わりでギターを弾いたり、ベースを弾いたり、ドラムを叩いたりという不定形な構成。最初こそギター2人(1人はBurzum「Hvis Lyset Tar Oss」のTシャツ!)とベースによるドローン・ノイズを垂れ流していましたが、中盤以降ハウリング・ノイズを出しっぱなしのベースをステージ中央に置いたまま、そのベーシストがドラムに座りドカドカと強力な反復的なリズムを叩き出し、それに追従してギター×2もリフを刻み始めて、一気に土着的な呪術的なムードに。Neurosisにも似たサウンドを披露してくれました。「ライブがかなり凄い」という噂通りで、かなりヤバいバンドでした。Grey Daturasのアルバム「Dead In The Woods」(下写真)はチェックしないといけませんね。
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そしてウィッチクラフトの登場。
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見た目は若いハードロック・バンドの4人。ギタリストがかなり男前で細身なロックスターっぽい感じ。音の割りにあっさりとした風貌なのだが、1曲目Chylde Of Fireから耳を劈く分厚い音圧のギター・リフ!レコードとは全く違う音のデカさに衝撃。ヴォーカルのマグナスの声もレコード以上に伸びやかでThe Doorsジム・モリソンのような艶のある声だ。

1stアルバムからのNo Angel Or Demonに続き、最新作(3rd)から名曲Walk Between The Lines。ドゥーミーな2本のギターの絡みが失禁寸前のカッコよさ
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続くHey Doctorも最新作からで、こちらも名曲です。ミドル・テンポで引き擦るようなドゥーム・サウンドから、曲の後半はミュートした「ガッガッガ!」というギター・リフが疾走する展開がマジに素晴らしい。ドラム・ソロもバッチリ挟み全く飽きさせない見事な曲です。完璧。彼らの曲は1曲の中で強弱いろんな展開があって、メリハリが利いていてライブ映えする曲ばかりです。

そして2ndアルバム「Firewood」からWooden CrossそしてYou Suffer!もうこの辺りからギターの異常にデカい音圧が鼓膜の奥まで刺さってきて頭がクラクラしてきてきましたね。
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1stアルバムからSchyssta Löngnerという懐かしい選曲から、3rdアルバムの大曲The Alchemist!10分にも及ぶドゥーム・ロックのマスターピース!速いパートとスローなパートのコントラストがお互いを際立たせて高みに昇っていく様はアドレナリン出まくりです。続いては1stアルバムのオープニングを飾ったWitchcraft。もう完璧な選曲です。

f0045842_0353323.jpgそして本編最後はサプライズ。何とドゥーム・メタルの元祖PentagramWhen The Screams Comeのカヴァー!やはりこのバンドのルーツはこれでしょう!1987年のクラシック「Day Of Reckoning」(右写真)収録の名曲中の名曲!いやぁ震えましたね~。そしてアンコールは2ndアルバムからYou Bury Your Head!もう頭の中が真っ白なくらいの多幸感溢れるギターが感動でした。想像以上の音圧でぶちかましてくれたウィッチクラフト。これはかなりヤラれましたね。
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見た目は普通のハードロック・バンドですが、その音は最凶のドゥーム・メタル・サウンド!こんな凄いバンドだとは思いませんでしたね。短い時間ながらも大満足でした。

昨年末からのJesuElectric Wizardに続き、良いモノを観ました。次の日まで耳鳴りがしてましたよ。
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by Blacksmoker | 2008-02-15 00:13 | ライブレポート

映画「Persepolis」


チューバイカ・クルーのマイメンDJ hino氏から教えてもらった映画「ペルセポリス」。これが非常に素晴らしい映画だったので是非とも紹介しましょう!
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全世界30ヶ国で翻訳されベストセラーとなったフランス在住のイラン人マルジャン・サトラピによる自伝的グラフィック・ノベル「ペルセポリス」。この本をマルジャン・サトラピ本人とグラフィック作家ヴォンサン・パロノーの2人によって映画化されたのが本作で、フランスでは大ヒットを記録しカンヌ映画祭をはじめとして数々の賞を受賞、今年のアカデミー賞でも「長編アニメーション賞」にノミネートされている話題作です。
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1970~1990年代にかけて激動期の混迷するイランの中で逞しく育つマルジの半生を描いた物語。

何と言っても圧倒的な画力!ほぼ全編に渡ってモノクロームなアニメーションなのですが、これが実にアイデア豊富で斬新な映像なのです。モノクロームなのに実に「カラフル」とでも言ってしまいたくなるような表情豊かな驚異的なアニメーションの世界に一気に引き込まれます。かわいらしく、どこか毒のある映像がほんとに素晴らしいです。この映画制作にあたり、相当な時間と労力を費やした事が容易に推測できるハイクオリティさです。
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そしてストーリーとしても俄然面白い。なぜそんなに面白いかというと、この主人公のマルジが反体制に憧れるロック気質なこと。イランの厳しい戒律に疑問を持ち、国内の政情悪化に怒りを覚えるロック少女であるマルジ。舞台がイギリスなら、おそらく一般的な少女の話で終わるんだろうが、マルジが生まれたのは激動期のイラン。普通が普通でない状況なのでマルジは様々なトラブルを経験し大きくなっていく。その彼女の幼少期から学校生活、留学、恋愛、失恋、帰国、結婚、離婚などの半生をユーモアたっぷりに描いており、とても愉快だが時に悲しく、そして実に共感出来るエピソードが満載。観ている人はどんどんマルジの生き方に共感していくでしょう。特にマルジと同じ音楽好きな女性には共感出来る事がたくさんあると思います(もちろん男も共感出来ます)。
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実際の作者マルジャン・サトラピは1969年生まれなので私より少し上の世代ではありますが、何たってロック好きの少女。ヘヴィメタルを聴いたり、フォークにはまったり、クラブで踊ったりと、やってることは僕らとちっとも変わりません。でも違うのは宗教戒律の厳しいイランであること。女性はヴェールを被らされ、街中でカップルで手を繋いで歩く事さえ許されない(1990年代になってさえも!)、パーティだってお酒だって禁止という抑圧された社会にいるわけなので、マルジの生き方はそれはそれは困難な事なのだが、実はそういったエピソードが気の毒ではあるが面白い。
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闇市でアイアン・メイデンのカセットを闇商人から手に入れるシーンなんてホント面白すぎる(ピンク・フロイドマイケル・ジャクソンのカセットは素通りして一発でアイアン・メイデンをゲットし、家でヘッド・バンギング!音楽が本物のアイアン・メイデンではないところがマイナス・ポイントですが・・・)。ヴェールの上から「PUNK IS NOT "DED"」と書かれたGジャンを来て怒られたり、学校で「やっぱりアバよりビー・ジーズ」とコソコソ話をしたり、また留学先のウィーンでの話が面白く友人に連れらf0045842_1211976.jpgれて行くのが、UKクラスト系のハードコア・バンドのライヴ(The Expoitedみたいなモヒカン・パンクバンド)だったり、ヒッピー系のコミュニティーに参加したり、テクノのパーティに行ったりと、音楽好きなら必ずと言っていいほど経験するようなエピソードです。マルジが一念発起して立ち上がるというシーン(映画「Team America」でいうところのモンタージュ!)では彼女が歌うサヴァイヴァーEye Of The Tigerがとても笑えます。

正直、全世界どの国でも音楽バカのやることなんて本質的に同じなんですよね。「反体制で、理屈っぽく、そのくせ実は頼りない」という性格なんて(私も含めて)みんな同じ。

そして音楽面だけでなく、この物語の芯になるのは家族の絆の物語だ。父・母・伯父・祖母などマルジを静かに見守る家族の存在が非常に重要な役割を担っている。特にマルジの祖母の、毒舌だがとても優しく含蓄のある言葉が映画を観終わった後でもじんわり心に残ります。
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この先お前はたくさんのバカに出会うだろう。そいつらに傷つけられたら自分にこう言うんだ。こんなことをするのは愚かな奴だからだって。そうすれば仕返しなんてしないで済む。恨みや復讐ほど愚かなものはないんだから。

是非とも映画館で観て欲しい素晴らしい作品です。

そして映画だけでなく原作もオススメ。2005年に日本語版(全2巻)も出版されていて、この原作が日本語で読めます。映画ではカットされているエピソードがいっぱいで、これもとても面白いので是非読んで頂きたいですね。
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ちなみに映画ではアイアン・メイデンのカセットを買いますが、原作ではキム・ワイルドのカセットを買ってます(笑)。
 
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by Blacksmoker | 2008-02-13 00:58 | 映画

EARTH [Hex: Or Printing In The Infernal Method]


2月22日に遂に新作「Bees Made Honey In The Lion’s Skull」の日本盤が登場してしまうEARTH

f0045842_23414693.jpgこの新作を前に現代音楽界の最重要バンドEARTHの音楽を振り返ろう。おそらく今回の新作は前作「Hex: Or Printing In The Infernal Method」を通過した音になる事が予想されるので、是非このアルバムは紹介しておく必要があります。

ドラムレスでリズムの全く無い空間を歪んだギターやベースのリフのみを執拗なまでに延々と繰り返す究極の表現形態「ドローン・ミュージック」の始祖的存在であるEARTH。あのSUNN O)))はこのEARTHに憧れ、自身のバンドにその名前をつけたという伝説がります(EARTHと対を成す意味で「SUN」とした)。そして数々のフォロアーを生み出した現在でさえもその影響力は計り知れない(EARTHLESSなんて名前のフォロアー・バンドまで登場)。
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カート・コバーンの最後の友人であるディラン・カールソン。この男こそがEARTHの中心人物(ちなみにカート・コバーンが自殺したショットガンを所持していたのがディラン・カールソン)である。
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シアトルで結成されたこのEARTHは1991年にミニ・アルバム「Extra-Capsular Extraction」をリリースし、そのあまりにも衝撃的なドローン・サウンドで聴く者の度肝を抜き(このアルバムにはカート・コバーンも参加)、1993年にドローン・ミュージックのマスターピースとも言える涅槃の境地に達したアルバム「Earth 2: Special Low Frequency Version」(下写真)をリリース。この恐怖のドローン・サウンドはリリースから15年経った今でも全く色褪せず圧倒的な存在感を放っています。
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その後1995年に3rd「Phase 3: Thrones And Dominions」と1996年に4th「Pentastar: In The Style Of Demons」をリリースし、ドローンという枠を更に押し広げもはや孤高の存在となったEARTHですが、この後ヘロインでボロボロになったディラン・カールソンの為にEARTHは自然消滅することになります。

そして突如2002年に復活。ライブ盤を挟み、2005年に長い沈黙を破り9年振りにリリースされた5作目「Hex: Or Printing In The Infernal Method」において、またもやEARTHは聴く者の度肝を抜きました。
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もはやここにあるのはドローンという表現形態の先駆者としての姿ではなく、その代わりにEARTHは全く別次元の音楽を提示しています。歪んだギター・サウンドは極力抑えられえ、その代わりにクリーン・トーンのギターが全編を支配する世界。

そしてその世界が描くのは広大な大地の原風景。時代に取り残された雄大なアメリカの荒野をたゆたうサウンドだ。カントリーやブルーズの根底にある闇の部分を内包しつつ、アメリカーナの叙情的な臭いを感じさせる壮大なサウンドスケープ。もちろんサイケデリックともドローンとも似ていない何とも得体の知れない不気味なサウンド。しかしただ不気味なだけではなく、大きな物語を語るようなストーリー性を感じさせるサウンド。聴く毎にどんどん深みにハマっていきます。
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ディラン・カールソンはギターだけでなくバンジョーなども使用しており、そのサウンドを更にノスタルジックなものにしており、そして時折挟まれるスライド・ギターのフレーズはブルーズのフィーリングを感じさせます。アルバム内の写真は全て西部開拓時代のモノクローム写真が使われており(デザインはSUNN O)))スティーヴン・オマリーが担当)、その写真がまたこのアルバムの郷愁さと不気味さが同居するサウンドと非常にマッチしています。An Inquest Concerning Teethでの不気味な反復リフからスライド・ギターが入ってくる展開には神々しさを感じさせます。人間の中にある潜在的に眠った記憶を呼び覚ますかのような儀式的な音。その音の端々に一種の「霊的なモノ」を感じずにはいられません。
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ドローンを極めた先駆者が新たな方向性を打ち出し、その圧倒的なオリジナリティで全く別の頂点を極めた一大傑作。「Earth 2: Special Low Frequency Version」のようなサウンドを期待する人は愕然とするかもしれないが、これは音楽の根源を見直させてくれる作品と言っていいだろう。狭義の意味では問題作だが、音楽という広義の意味において超傑作。新作を前に是非聴いてみて欲しい。
 
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by Blacksmoker | 2008-02-10 00:22 | DOOM