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2562 [Aerial]


Techno Dread

これは2562の、もはやクラシックと化している曲のタイトルだが(先日行った関西随一のダブステップ・パーティ「Dubstep Rude」でもバッチリかかっていました)、このタイトルほど的確に2562のサウンドを言い表わしている言葉はない。

f0045842_810889.jpgテクノとレゲエ/ダブ。この2つの要素がかなりミニマルな次元で融合したハイクオリティでディープなダブステップ・サウンド。2562の待望のフル・アルバム「Aerial」はまさしくダブステップの新たな時代の幕開けを宣言する革新的なサウンドだ。これは確実に2008年を代表する1枚です。

この2562とはオランダのハーグ出身のサウンド・クリエイター、デイヴ・ハウスマンズによるソロ・プロジェクト。彼は他にも様々な名義で活動しておりDogdaze名義ではブレイクビーツ、そしてA Made Up Sound名義ではダウンビートなど、名義によってサウンド・スタイルを変えて活動している。そして、そのデイヴ・ハウスマンズが最も力を入れているのが、この2562
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ちなみにこの2562というのはオランダのハーグの地区コードを表しているらしいです。本作はブリストルのダブステップのパイオニアの一人Pinchが主宰するレーベル「Tectonic」からのリリースというのも要注目ですね(ちなみにPinchの1stアルバム「Underwater Dancehall」も傑作!)。

さて本作は2007年に既にTectonicからアナログ盤でリリースされていたChannel TwoTechno Dread(左写真)、そf0045842_812242.jpgしてKameleonという3枚のクラシック・シングルを含んだ10曲入り。共にダブの深遠なベースラインにダブステップ特有のビートが絡むディープなナンバー。従来のダブステップよりももっとミニマル・テクノに近い感触があり、ジェフ・ミルズのようなハードでストイックなビートと、ダブの超低周波でスピーカーをビリビリ揺らす低音が融合し緊迫感を保ちながらも浮遊感を演出する何とも不思議なこのサウンドが気持ち良過ぎます。(隣人への嫌がらせにはこのアルバムの低周波攻撃は殺人的な効果を発揮するでしょう。)

随所にレゲエ/ダブへの愛情を感じるのもこの2562の特徴。Moog DubBasin Dubといったタイトルには当然のことながら、そのサウンドの根幹は思いっきりレゲエだ。テクノ側からのレゲエへのアプローチと言っていいだろう。

そしてChannel Two。これはタイトルからしてもうレゲエの名門レーベル「Channel One」へのオマージュでしょうが、サウンドの方も「Channel One」が得意としていたドラムのミリタント・ビートを導入しているのが良い。ちゃんと“分かっている”人ですね。
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そして前述のTechno Dread。これはまさにクラシック。不穏で性急なビートに、恐ろしいくらいディープなベースラインの唸るミニマル・テクノ寄りの曲。乱れ飛ぶダブ処理されたサウンド・エフェクトがかなり効きます。タイトルも最高にクール。GreyscaleThe Timesといった曲ではさらに新境地を見せ、隙間を空けまくった超ミニマルなダブが空間を侵食する中毒性の高いナンバーには確実にヤラれますね。

革新的なサウンドが静かに爆発しているこの2562の1stフル・アルバム「Aerial」。是非とも体感して欲しいです。

ちなみにコチラで、2562による45分のDJミックスExclusive Dubplate Mixが聴けます。前述した2562Moog DubTechno Dreadなどもバッチリ収録された貴重なミックスなので是非ダウンロードして聴いてみて下さい。
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[Track List]

1.Pinch - Emo / Dub
2.2562 - Moog Dub / Tectonic
3.2562 - resistance dub / dub
4.Martin Buttrich - Well Done (Headhunter Mix) / Four Twenty
5.Headhunter - Grounded / Dub
6.SMD - I Believe (Pinch Remix) / White
7.Peverelist - On & On / Dub
8.2562 - Enforcers / Tectonic
9.s.u.a.d. - Epileptic (Martyn Remix) / Dub
10.2562 - Techno Dread / Tectonic
11.TRG - 2084 / Dub
12.Shed - Masque (A Made Up Sound refix) / Soloaction

 
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by Blacksmoker | 2008-07-27 00:35 | ELECTRONICA

降神 @ 京都メトロ 7/4(金) 2008


もはや降神は新たな次元に突入している。

5月に志人のソロ公演を観てきたばかりだが、今度は降神としての久しぶりとなる関西公演(京都公演)を観てきました。
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昨年に志人の2ndソロ・アルバム「Great Spirit」が発売延期(発売中止?)になり、降神としての活動も休止してしまい、解散の噂も出てきて、「もうこの2人を一緒に観ることが出来ないのでは・・・」と思われましたが、今年になって志人がソロ活動を開始。しかも降神としての3rdアルバムを製作中という情報も入ってきて一安心です(しかし志人の2ndはどうなった?)。

5月に観た志人のソロ・ライブは1stアルバム「Heaven’s 恋文」で顕著だったライミングすることより「歌う」ことへシフトしたスタイルを更に進化させ、そしてその歌にも更に表現力が増し、それはそれは凄い唯一無二の鬼気迫るパフォーマンスを見せてくれましたが、今回のライブは降神としてのライブなので、やはり相方のなのるなもないとのコンビネーションに注目が集まります。
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スモークで覆われたステージにDJのKOR-1が登場。昔ならココでKOR-1の超絶スクラッチ・プレイが披露されていましたが、ここ最近は志人なのるなもないの2人の神掛かったパフォーマンスに合わせてバックDJに徹しているようなカンジ。

その中でまずなのるなもない(下写真)の登場。このかすれた声の哀愁感はホント素晴らしい。まさしくブルーズだ。70年代のフォーク・シンガーがライミングを覚えたらこんなカンジになるのだろうか?彼の歌やライムの随所に「泣き」が見え隠れするのが良いですね。流れ出るような感情です。
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そしてその後、どこからともなく聞こえてくる志人の声に会場から一層の歓声が上がります。無意識のように自然になのるなもないの声に被さってくる瞬間は鳥肌が立ちますね。

降神のライブも、志人(下写真)のライブも共通して基本的にはアカペラで始まり、そこにバック・トラックが被さってくるスタイルだが、アカペラの緊迫感が凄い。1曲終わるごとに会場中が静まり返るほど。降神の2人の歌はそこまでの求心力を持っている。いつもながらMCも全くなく、とにかく全てが計算された演劇のようなステージング。
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披露される曲もレコードと同じに披露される曲はなく、ある曲の断片を派生させたほぼ「新しい曲」ばかり。masとの共演曲Circusの中間部分のパートや、E.H.H.Projectとして発表されたシングル盤のB面に入っていたMarathonなどのパートを挟み込みながら、歌を中心とした「新しい曲」がどんどん披露されていきます。
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そして昔と違って、今の降神志人の曲は歌詞の内容が随分変化している。以前は社会批判や反体制な事なども多かったが、最近はその歌詞の視点がより一般的な目線になってきて、普遍的な歌を歌うようになっている。最も顕著なのがMyspaceで公開されていた円都家族。より身近に郷愁的な事柄に触れたこの曲は、もはや志人が新たなフェーズに入った事を証明する曲でしょう。

そして最後は、もちろん帰り道。昔から降神のライブではこの曲で締めるのが定番になっています。いくら降神自体が進化しようとも、この曲がラストに据えるスタイルは変わりません。この曲のイントロが流れるだけで、もうアドレナリンが流れ出てきます。この曲が終わって初めてMCで「自己紹介」をして降神は静かに去っていきました。
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降神は圧倒的なオリジナリティを誇りつつ(そして過去の良さも残しつつ)も、更に進化を経たスタイルへと変貌しています。この調子なら現在制作中と言われる降神の3rdアルバムは凄い事になっているのは間違いないでしょう。

 
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by Blacksmoker | 2008-07-23 00:13 | ライブレポート

MY MORNING JACKET [Evil Urges]


2005年フジロック・フェスティヴァル。大雨のField Of Heavenのステージに登場したムサ苦しい風貌の5人組がパフォーマンスを始めた瞬間、このバンドはやはりタダ者ではないことを確信しました。

見た目とは裏腹に繊細な部分と、見た目以上にパワフルなアメリカン・ロック直系のダイナミックな部分を併せ持ち、さらにインプロヴィゼーションを中心としたサイケデリックな演奏も素晴らしく一気にこのバンドのファンになってしまいましたね。

f0045842_9511856.jpgそんなケンタッキー州ルイヴィル出身のマイ・モーニング・ジャケットの3年振りとなる待望の新作「Evil Urges」の登場。このバンドほど見た目と出す音のギャップの激しいバンドはいないでしょう。フジロック後にリリースされた前作「Z」では、アメリカーナ的世界から更にイギリスのバンドのような繊細さやポップ度の高い楽曲など、もの凄い地点まで到達してしまった感のあるこのバンド(もちろんThe Flaming Lips直系のあのバシャンバシャン鳴るサイケデリックなドラムサウンドも健在!)。ライブの観客動員やアルバム・セールスにおいても絶好調で、個人的にはもうGomezWilco、そしてModest MouseThe Flaming Lipsと共に2000年代を代表する偉大なロック・バンドに名を連ねています。
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今回の「Evil Urges」では前作「Z」のサイケデリアな世界を踏襲しつつも、更に音楽性の間口を広げ、ブルー・アイド・ソウルな楽曲もあったり、本気なのか本気じゃないのか分からないダーク・ディスコHighly Suspiciousなどもあったりと、これまた壮大なロック絵巻。
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とにかくフロントマンであるジム・ジェイムズのトレードマークである異常なほど繊細なファルセット・ヴォイスの異物感が凄すぎる。前作でも顕著だったこのファルセット。こんなムサ苦しい風貌なのになんでこんな高い声が出るのか不思議だが、ファルセット以外にも包み込むように出す柔らかい声も素晴らしくどこかライアン・アダムスの声を彷彿させますね。

そしてジム・ジェイムズのファルセットに併せて、ほとんどの楽曲に入っている他メンバーのファルセット・コーラスが更にサイケデリック感に拍車を掛けます。思いっきりどっしりとした演奏と乖離して歌だけがどんどん浮遊していく様はまさしく規格外です。
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さらにはそのジム・ジェイムズの弾くギターと、もう1人のギタリストのカール・ブルーメルの弾くギターの絡みが最高にスリリング(ちなみにこの2人は雑誌「Rolling Stone」誌による「新世代ギター・ゴッド」という特集でデレク・トラックスらと並びベスト20に選出されていたほど注目度が高い)。彼らの多彩でスペーシーなギターフレーズのコンビネーションがかなり気持ちイイ。ちゃんと2人のギターの音が右チャンネルと左チャンネルで綺麗に分離されているミックスが素晴らしいです。
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特に1stシングルとなっているI’m Amazedマイ・モーニング・ジャケット史上最強の浮遊感とポップさとサイケデリアが爆発した曲(でも基本はサザン・ロック)で必聴です。前作「Z」ではOff The Recordという超ポップな曲がありましたが、この曲も彼らの代表曲になるのは間違いないでしょう。
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ペダル・スティールの幽玄な音とファルセットが気持ち良すぎるサイケデリック・カントリーSec WalkinLook At You、2人のギターゴッドが炸裂するAluminum ParkRemnants、そして何とも形容しがたい不思議なサウンドのTouch Me I’m Going To Scream Part 1Highly SuspiciousSmokin’ From Shootin’など今回もやりたい放題。しかし全ての曲が異常なほどポップで完成度が高いのには恐れ入ります。何であんな風貌でこんなにメロディが繊細なんでしょうか?ホントThe Flaming Lips以上のメロディ・センスです。
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ビルボード・チャート初登場9位。もはや現代のアメリカを代表する存在となったマイ・モーニング・ジャケット。是非ともこの素晴らしい新作「Evil Urges」を聴いてみて下さい。そしてライヴがホントに素晴らしいバンドなので是非とも体験して欲しいですね。

ちなみに今年の大晦日はマジソン・スクエア・ガーデンで過去最大級の公演が開催されるようです!
 
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by Blacksmoker | 2008-07-08 09:30 | ROCK

告知●●「チューバイカ vol.16」 -3rd Anniversary!!-●●


告知が遅くなりましたが、「チューバイカ Vol.16」いよいよ明日開催です!!
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今回は、3周年記念ってことで、アフリカン・パーカッション+ダンス・ユニット「Rhythm Point」が出演決定です!


●●「チューバイカ Vol.16 @common cafe」●●

■2008年7月5日(土)

■21:00スタート~All Night!!

入場無料

■food: 出張カフェ「太陽ノ塔」


21:00 q-ga

21:40 N.O.Z.

22:20 Blacksmoker (from Blacksmoker Sound System)

23:00 mojamaki

23:40 hino

00:20 Speceal Guest: Rhythm Point

00:50 mDA

01:30 Cameo

02:10 waterloo

02:50 KBKW


VJ: None Master Jay


VJも3周年スペシャル映像で盛り上げますので、お楽しみに!

Official Home Page
http://chbyka.blogspot.com/


さて今回のBlacksmokerは、もちろん完全夏仕様のフル・レゲエ・ジョグリングセットで登場!チューバイカに来た方ならお分かりでしょうが、夏のBlacksmokerはかなりヤバイです!お楽しみに!!
 
    
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by Blacksmoker | 2008-07-04 22:59 | 告知