JESSE HARRIS @ 京都磔磔 4/15(水) 2009


2006年にアルバム「Mineral」、そして2007年にはアルバム「Feel」、さらに畠山美由紀との共作アルバム「Summer Clouds, Summer Rain」や、映画「The Hottest State」のサウンドトラック盤、そして2008年にはおおはた雄一のアルバム「Music From The Magic Shop」のプロデュースと、ここ数年は毎年のように素晴らしい音楽を届けてくれるジェシー・ハリス
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2009年も素敵な新作「Watching The Sky」をリリースしてくれたばかりのジェシーですが、それに伴う日本ツアーとして前回のサ-シャ・ダブソン&リチャード・ジュリアンとのジョイント・ライヴから約2年振りの来日(何か毎年来てるように思ってましたが、2008年は来日してなかったんですね・・・)。

「Mineral」から「Feel」に掛けてジェシーの音楽も、アコースティック・ギター中心のフォーク路線から、バンジョーを取り入れたり、ブラジリアン・パーカッションを取り入れたりとその音楽性を多様化f0045842_100611.jpgさせてきましたが、この最新作「Watching The Sky」(右写真)では、「Feel」の路線を継承しながら、さらにホーン・セクションなども導入して、より音楽的に幅を広げたサウンドになっているのが特徴。この作品はバハマの「コンパス・ポイント・スタジオ」で録音されたのも注目で、前作に比べて音がより奥行きのある開放的な響きをしています。ヴォーカルの響きなんて特に素晴らしいですね(ちなみに日本盤ライナー・ノーツにはこの「コンパス・ポイント」の説明が書いてありますが、ここで録音されたアーティストとしてたくさんのアーティストが列挙されていますが、AC/DC「Back In Black」がここで録音された事に触れていないなんて全くいただけません)。

さてさて、そんなまたもや素晴らしい作品をリリースしてくれたジェシー・ハリスの来日公演ですが、今回は3月末からほぼ3週間の長期滞在ツアー。ほとんどの公演にオープニング・アクトとしてキセルを帯同させ、そのツアーの間には畠山美由紀やおおはた雄一、さらにはsaigenjiらと共演し日本全国を廻るまさしく「ジェシー・ファミリー」総動員のツアー。ジェシー・ハリスキセルなんてなかなか絶妙な組み合わせじゃないですか。

そのキセルがいつも通りのユル~い空気で(でもなかなか楽しい音で)ステージを終えた後、これまたいつも通りの全く飾らないジェシーが2人のバンド・メンバーを引き連れてステージに登場。今回はパーカッションとベースという最小編成。パーカッションはブラジリアン・ドラムを使用し、さらにベーシストはフレンチ・ホルンも担当したりと、シンプルながらも音楽の幅により多様性を持たせて、新作の音楽性を表現しようとする編成です。
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そしてジェシーはと言うと、まあ何年経ってもマイペースで穏やかな雰囲気を纏った飾らない人ですね~。普通に街中で会っても全くミュージシャンとは気付かれないような佇まいですが、でもこの人が歌い始めるとやはりその滲み出る天才ぶりにヤラれてしまいます。そのあまりにも繊細で優しい声や、まるで体の一部のように演奏されるギターやバンジョーの穏やかな音色など、やっぱり恐ろしいまでの天才ですね。

Watching The Sky」ツアーという事で、新作からの曲はほぼ網羅。間にぞの前のアルバムからの曲を配していましたが、サプライズはやはりDon’t Know Whyでしょう。もうこの曲はジェシーのライヴでは聴くことはないと思っていましたが、遂にジェシーのヴァージョンで生で聴くことが出来ました。こういうのは、ちょっと得した気分になりますね。でもジェシーは仰々しくもなく実に淡々と演奏していてあっさり終了しちゃってましたけど・・・。途中ではキセルを迎えての共演も実現。この人は必ずと言っていいほどオープニング・アクトを自分のステージに上げて共演してくれますね。その風通しの良さも魅力の一つではあります。
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さらなるサプライズはカヴァー曲。意外にも接点がなさそうだったニール・ヤング(多作家という点では共通してますが)のMellow My Mind。もちろんジェシー風。これはなかなかのハマり具合。さらにアルバム「Mineral」では、ボブ・ディランCorrina, Corrinaをカヴァーしてライヴでも披露していましたが、今回は同じディランの曲でもTomorrow Is A Long Timeというかなりマニア度の高い曲(「グレイテスト・ヒッツ第2集」にしか入っていない!)を披露。こんなの披露されても普通の人なら確実に気が付きません・・・。さらなるカヴァーは、一番最後に披露されたザ・バンドBessie Smith!これもイイですね。何かジ~ンとくる選曲です。こういうカヴァーの選曲を見ると、やはりジェシーのルーツは70年代のアメリカン・フォーク・ミュージックなんだという事が分かります。家に帰って久しぶりにザ・バンドの5枚組BOX「A Musical History」を引っ張り出して聴きたくなりましたね。
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今回のライブは最新のジェシーの音を堪能出来て、さらにはジェシーのルーツまでも振り返ることの出来たライブでしたね。今までジェシーのライブは4回観ていますが、毎回違った趣向で楽しませてくれます。もちろん今回も新たな魅力を発見出来る要素も満載でしたが、今回のライブでもやっぱり「ほんとジェシー・ハリスは天才だなぁ」と思い知らされる事になったわけでした。

2006年に観たライブではウンザリするくらい会場がガラガラでしたが、最近はかなり会場の人数も増えてきています。かなりスロー・ペースだが確実にジェシー・ハリスの音楽は浸透してきている証拠です。
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やはりこの天才の音楽は時代性を超越し長く語り継がれていくことになるのでしょう。
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by Blacksmoker | 2009-05-15 01:52 | ライブレポート
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