OLLABELLE [Riverside Battle Songs]

NYにはまだまだ良いバンドがいます。

このオラベルは男3人女2人の5人組のバンド。NYのイースト・ヴレッジ出身です。彼らのf0045842_012592.jpg2ndアルバム「リヴァーサイド・バトル・ソングズ」は、ウディ・ガスリーからボブ・ディランジョーン・バエズ、そして現在のジェシー・ハリスノラ・ジョーンズに至るNYのフォーク音楽の系統に属しながらも、カントリーやブルーグラスのアメリカン・ルーツ音楽にどっしりと根差している。オラベルという名前は、40年代くらいに活躍したノースカロライナ出身の女性フォーク・シンガー兼バンジョー奏者のオラ・ベル・リードの名前から取っているそうです。

彼らの特徴は5人全員がリード・ボーカルを取れること。男性がリード・ボーカルを取る場合もあれば、女性がボーカルを取る曲もある。全曲ゆったりとした曲調で、その5人が素晴らしいハーモニーを聴かせてくれる。
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「5人全員がボーカルを取れるルーツ音楽系のバンド」と言えば、やはり最初に思い付くのがザ・バンド(下写真)。まさしくこのオラベルは、そのザ・バンドの音楽を受け継いでいると言える(ザ・バンドはカナダ出身なんですけどね…)。
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ちなみに、このオラベルの女性メンバーの1人でボーカルとマンドリンを担当するのはエイミー・ヘルム(下写真左)という人物。この「ヘルム」という名前でもう気付いた人もいるでしょう。そうです、エイミー・ヘルムはザ・バンドのドラマー、レヴォン・ヘルムの娘さんなのです。彼らの1stアルバムにはそのレヴォン・ヘルムもドラムで参加しています。
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ただそういう話題だけでこのオラベルを語るのは了見が狭すぎる。このバンドの音楽はそういう話題を抜きにしても評価されるべきであり、最近よく言われる「アメリカーナ」というものにも当てはまる。ノラ・ジョーンズの2nd「Feels Like Home」が好きな人にはばっちりなアルバムf0045842_0331185.jpgじゃないかと思います。そう言えばノラ・ジョーンズザ・バンドが大好きで「What Am I to You?」という曲にザ・バンドレヴォン・ヘルムガース・ハドソンが参加していたのを思い出しました。ノラ・ジョーンズが今やっているバンド、リトル・ウィリーズの音がオラベルに一番近い存在かもしれないですね。

そしてアメリカン・ルーツ・ミュージックの名プロデューサー、Tボーン・バーネットオラベルに惚れ込み彼らの1stアルバムのプロデュースを買って出たという話も全くもって頷けます。ちなみに今回のアルバムはボブ・ディランのバンドでギタリストも務めたこともある才人ラリー・キャンベルがプロデュース。彼もバンジョーやフィドルやアコースティック・ギターなどの様々な楽器でこのアルバムに素晴らしい華を添えてくれています(Tボーン・バーネットもミックスで参加している)。13曲中でトラディショナルや前述のオラ・ベル・リードの曲などカヴァーが5曲もありますが、全く違和感なくオラベルの音楽に溶け込んでいます。もはやオラベルのオリジナル曲の方が格段に良い。実に豊潤で情感溢れる風景画のような音楽に心が安らぎますね。
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ザ・バンドから派生した輪がノラ・ジョーンズやジェシー・ハリスに連なっていく。そしてTボーン・バーネットやラリー・キャンベル、そしてその先にはボブ・ディランもいるという大きな真円の中にこのオラベルも位置します。

このNY音楽シーンの繋がりって良いですね~。是非ともこのオラベルも聴いてみて下さい。
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by Blacksmoker | 2006-09-15 00:58 | ROCK
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