MICHAEL FRANTI & SPEARHEAD @ 心斎橋クラブクアトロ 10/4(水) 2006

この前のザ・リゼントメンツのライブも素晴らしかったが、マイケル・フランティ&スピアヘッドのライブは素晴らしすぎて言葉になりません!今年観た中でダントツのベスト・ライブです!
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先日リリースされた傑作『Yell Fire! 』のツアーという事になりますが、個人的には初めてのマイケル・フランティ&スピアヘッド体験。噂に違わず叩き上げのライブ・バンドの実力と、マイケル・フランティの本当に純粋な音楽を信じる力に心を打たれましたね。

客層は日本人もヒッピーやらサイケやら大学生やらスーツやら様々。外国人率もかなり高い。でもみんなちょっと音楽には詳しそうなカンジです。そして大歓声を受けてマイケル・フランティ&スピアヘッド登場。ギター、ドラム、ベース、キーボードという5人編成。しかしマイケル・フランティってデカいですね!190cmくらいある長身に長く伸びたドレッドという一見イカつい風貌だが、めちゃくちゃフレンドリーで優しいアニキ的なカンジです。
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1曲目は『Yell Fire!』のオープニングを飾るゆったりとしたレゲエ「Time To Go Home」だが、もう最初からマイケル・フランティに煽られて凄い盛り上がり。盛り上げ方も上手いが、客の反応も素晴らしい。1曲目から全員がジャンプしてるんだから凄い。続く「Yell Fire」では大合唱。「Like Peter Tosh Said…」というパートでは全員で「Legalize It!」のレスポンスもバッチリでした。これもタテノリで大盛り上がり。

f0045842_1439474.jpg新作からのナンバー中心で進むが、新作の曲はライブで映える曲ばっかりで驚きです。スピアヘッドの面々もズッシリとした演奏でしっかりサポート。ベースが凄い低音だがドラムは軽やかなんで全体的にライトな感じ。ヘヴィになり過ぎてないのが良いですね。ドラマーが、即興でボブ・マーリィ&ザ・ウェイラーズの「Get Up, Stand Up」を歌う一幕も。しかもしっかりピーター・トッシュのパートだけ歌ってました(「Get Up, Stand Up」はボブ・マーリィではなくピーター・トッシュが作った曲ですからね)。

そして懐かしい1st『Home』から「People In The Middle」を挟み、再び新作からアコースティック・ギターによる「Sweet Little Lies」。「真実に耐えられなくなった時は、少しは嘘を付いていいんだよ 今日はもう雨は降らない 誰かが戦争を終わらせてくれたと」と歌われる美しくも感傷的な曲ですが、ここではあまり感傷的にせず高揚感を感じさせるアレンジに。前奏では「上を向いて歩こう」のパートを挟んだりと飽きさせません。
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この後もアルバム『Stay Human』から「Sometimes」や「Soulshine」などを挟みながらも新作中心のセット。マイケル・フランティもステージを動き回り、煽りまくって、それに客がさらに応えるというアーティストと客が一体の理想的なステージ。アットホームでピースフル。政治的でもあるがシリアスになり過ぎず、しっかり楽しく踊れる最高の雰囲気です。「One Step Closer」では客が一体となって隣の人と肩を組み合って会場が一つになるというシーンも。こんなこと出来るのはマイケル・フランティくらいしかいないんじゃないかな。「Light Up Your Lighter」ではステージの照明を落としてライターと携帯の光だけで演奏するという憎い演出。

「俺はバグダッドに飛んで、ストリートで演奏しf0045842_1451294.jpgた。バグダッドでは両腕を失った子供達が必死で生きていた。バンドをやってるヤツもいて、そいつらは電話のコードをベースの弦に使っていたんだ。アメリカ兵にも会った。彼らはウソの戦争だと分かっていたし、皆家に帰りたがっていたんだ。」というスピーチの後に始まった「I Know I’m Not Alone」。これは彼のドキュメンタリー映画のタイトルにもなった曲でもはやU2のようなスケール感を持った名曲だ。この曲が始まった瞬間涙が込み上げて来そうになりましたね(隣にいた女性は泣いてました)。

そして前作『Everyone Deserves Music』から「What I Be」や「Bomb The World」も披露。途中には「ステージに上がってこいよ」と言ってくれて客をステージに上げてくれました。もちろん私もステージに上がってマイケル・フランティと肩を組んで一緒に歌いました。数年前にザ・ストゥージズのステージに上がってイギー・ポップザ・ストゥージズの面々に囲まれて感激して以来の最高の体験でしたね。
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Everyone Deserves Music」では自然発生的に会場の客が肩を組みだして大合唱。「Everybody Ona Move」ではもう最高潮の盛り上がりで終了。素晴らしい盛り上がりにマイケル・フランティも大満足だったようで、終わった後メンバー同士で何度も抱き合っていたのが印象的でした。「明日東京でライブがあるけど、今日ここに来てるヤツで明日も東京に来るヤツがいるか?もしいたら大阪公演に行ったと言ってくれればバックステージに入れてやるよ!」と言ってましたね。さすがアニキ!

終演後は自ら客席に降りてきてファンの1人1人と抱き合ったり、サインしたり、話したり、写真撮影に応じてくれたりとしてくれて、政治的な行動も多いがこの人の基本はやはり一般人と同じ目線で物事を捉えてるんだと感心しました。「常にファンと同じ目線」それそこが彼の音楽の原点であり、支持される理由ですね。もちろん音楽の素晴らしさは言うまでもありません。

f0045842_1501916.jpgTHE BEATNIGSではインダストリアルなサウンド、THE DISPOSABLE HEROES OF HIPHOPRITYではヒップホップなサウンドで政治的なメッセージを常に発信してきたマイケル・フランティが辿り着いた今のこのスピアヘッドとのバンド・サウンドは以前の先鋭的なサウンドの精神性を保ち続けたままより多くの人に届くようなメロディを身に付けてポピュラリティも獲得したと言っていい。

もはやマイケル・フランティは、ギル・スコット・ヘロンボブ・マーリィジョー・ストラマーなどと並列で語られるべき存在です。絶対観ておいた方がいいです。そして東京公演や朝霧に行く人は是非楽しんできて欲しい。その前に『Yell Fire! 』はチェックしておきましょう。
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by Blacksmoker | 2006-10-06 00:13 | ライブレポート
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