THE BLACK CROWES [The Lost Crowes]

個人的にはかなり好きなバンドで、2004年見事復活を果たしたブラック・クロウズ
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ただ日本では2ndアルバム「Southern Harmony And Musical Companion」(1992)以降、その人気は下降線を辿っていったように思える。しかしここで言いたいのだが、「Southern Harmony~」などはまだまだ発展途上なアルバムで、彼らはアルバムを出すごとに前作を凌ぐ傑作をリリースしてきた。そこはかなり強調しておきましょう。1999年の「By Your Side」なんて超名盤ですよ。しかもやってることなんて今のジャム・バンドの数年先行ってたし。日本のファンはもう一度ブラック・クロウズを聴きなおせ!特に「ジャム・バンドが好き」とか言っててクロウズを知らないヤツなんてフェイク以外何者でもないぞ。こんな素晴らしいバンドが脚光を浴びなくなったのはとても寂しい話だったので、今回の復活は非常に嬉しい。

f0045842_16343836.jpgしかし最近になってスライド・ギターの名手マーク・フォード(Ben Harperのバンドでも有名)や、キーボーディストが相次いで脱退するなど暗雲が立ちこめる黒カラス軍団ですが、「俺達クリス&リッチのロビンソン兄弟さえいればブラック・クロウズなんだよ!」と言わんばかりに怒涛のアメリカ・ツアーを敢行しています。そんな彼らから何とも嬉しいアルバムがリリースされました。

しかしこの2枚組のアルバムは新作ではありまf0045842_16184720.jpgせん。「The Lost Crowes」というタイトルだけあって、実はこれは今まで陽の目を見ることなくお蔵入りになっていたアルバムなのです。ファンの間では長年その存在が噂されていたもので、デジタル・マスタリングを施され遂に登場しました。しかもリリース元は再発レーベルの名門Rhinoからです。しかしRhinoはいつも良い仕事しますね。

ちなみにこのアルバムは2枚のアルバム「Band」と「Tall」に分けられている。「Tall」は3rdアルバム「Amorica.」制作前に行われたセッションのアウトテイクや「Amorica.」に収録されている曲のバージョン違いなどを集めたもの。これを聴くと「Amorica.」への進化の過程が見て取れます。そして「Band」の方は4thアルバム「Three Snakes And One Charm」の後にツアーでボロボロになったブラック・クロウズがリハビリ的な意味合いでやったリラックスしたセッションから出来た曲を集めて作られたアルバムです。

時系列に並べると、

Shake Your Money Maker(1990)
Southern Harmony And Musical Companion(1992)
Tall
Amorica.(1994)
Three Snakes And One Charm(1996)
Band
By Your Side(1999)
Lions(2001)

という順ですね。

ただお蔵入りになってたからといって侮ってはいけない!お蔵入りと言ってる割に異常にカッコよいアルバムでした。しかもハイクオリティ!特に「Band」なんてオリジナル・アルバムと並べても何のf0045842_16293426.jpg遜色もありません。それどころか「Amorica.」や「Three Snakes And One Charm」では見られることのなかったドライブ感があって、それらを凌ぐ出来です。こんな凄いものが発表されることなく埋もれているとは恐るべきポテンシャル。特に「Another Roadside Tragedy」では、笑わない弟リッチ・ロビンソン(左写真)の多彩なリフに、マーチング・ドラムを取り入れた傑曲でブラック・クロウズの歴史の中でも1番好きな曲になりましたね。

ニューオーリンズ・サウンドやアメリカ南部の伝統的なゴスペルやデルタ・ブルーズをまとめてぶち込んだサザン・ロック。70年代のストーンズが目指したサウンド。そしてプライマル・スクリームが目指し、うまく出来ずにエレクトロニック・ミュージックをブレンドし軽薄なダンス・サウンドにしてしまったアメリカ南部の黒人のブルーズ・ロック。この伝統音楽を真正面から真摯に取り組んだ才能に満ち溢れたアメリカの若者達の軌跡がしっかり残されたアルバムです。
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濃ゆい黒人のデルタ・ブルーズと70年代ハードロックを絶妙に融合させたサウンドはまさしく唯一無二のオリジナル。そういえば以前にジミー・ペイジ(下写真右)と共演しツェッペリン・ナンバーを演奏したライブ・アルバム「Live At The Greek」も卒倒寸前のカッコ良さですね。たしかその後に行われるはずだった来日公演は中止になってガッカリした記憶があります・・・。
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1999年に苗場で彼らのライブを初めて体験しました(レイジ・アゲンスト・ザ・マシーンの前に登場)が、女性コーラス隊も従えた編成でダイナミックな演奏がめちゃくちゃかっこよかったですね。もうボーカルのクリス・ロビンソンのロックスター然とした佇まいに圧倒されました(最近のクリスは何かヒッピーみたいな風貌になってますが・・・)。何にせよ早く来日してもらいたいものですね。

もう一度言うが、今からでも遅くないのでブラック・クロウズ聴いといた方が良いぞ!

2007年にはニューアルバムもリリースするようです。
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by Blacksmoker | 2006-11-16 00:02 | ROCK
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