SUNN O))) @心斎橋クラブクアトロ 5/17(木) 2007


音圧で空間が歪むのを経験したことがあるか?

奥歯だけでなく眼球まで揺れる低音を体験したことがあるか?

ノイズの塊に身の危険を感じた事があるか?

観てるだけで意識が朦朧となるステージを経験した事があるか?

遂に実現したSUNN O)))のライブはその全てを一気に経験させてくれました。あまりにも凄すぎました。
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実は轟音やノイズにはある程度免疫が出来ていると思っていた。でもそんな自信など粉々に砕かれました。メルツバウEYEHATEGODMASONNASTRUGGLE FOR PRIDEDIESEL GUITARなど今までに様々なノイズ・轟音系でならすアーティスト達を経験してきましたが、もうまったく次元が違います。SUNN O)))と比べれば彼らなど子供ですよ。全く足元にも及びません。実はライブが終わった後、三半規管をやられてました。マジです。帰りは、もう頭グラグラでまっすぐ歩けませんでした。次の日までも耳の中にノイズが鳴り響いていました。

噂が噂を呼ぶ伝説のSUNN O)))のステージ。「アンプ3段積み×10台のフルヴォリューム」、「スモーク炊き過ぎてまったくステージが観えない」、「体の臓器にまで響いてくる低音」、「音圧に殺される」とか怖ろしい噂ばかりが先行していましたが、噂は全て真実でした。
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今回の初来日は昨年リリースされたSUNN O)))BORISとの地獄の共演アルバム「Altar」での来日。もちろんサポートにはBORIS。考えうる限りでは最凶の組合せでしょう。しかもグレッグ・アンダーソンスティーヴン・オマリーの通常2人のユニットであるSUNN O)))ですが、今回は何とOrenAmbarchi、そしてあのノルウェーの伝説のブラック・メタル・バンドMAYHEMのヴォーカリストAttila Csihar(アッティラ・シハー)も参加するというスペシャル・ユニットで登場するという恐ろしさです。
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さてサポートを務めるBORISがこれまたもの凄い轟音で1時間を越えるとことんヘヴィな重低音ドゥーム・サウンドをブチかましてくれた。アンビエント・サイドのborisと、ヘヴィ・サイドのBORISの垣根が決壊したようにこの両者が融合した超重低音サイケデリック・ドゥーム曼荼羅。この頃からもう耳鳴りがしてました。

セット・チェンジの時に、噂通りの3段積みのアンプが10台ステージに並べられると、これから起こる壮絶な光景を想像して何とも言えない不安と高揚感に襲われます。

そして遂にあのSUNN O)))のステージが始まりました。

f0045842_0251155.jpgもう凄いスモークでまったくステージが観えない中、黒装束を着た一人の男が登場。全く顔は見えないが、この男こそがあの泣く子も黙るブラック・メタルの帝王、あの伝説のMAYHEMのヴォーカリストであるAttila Csiharだ。まったくMAYHEMのメンバーが来日するというだけでも事件ですよ。そのAttilaがいきなりグレゴリオ聖歌のような荘厳で威圧的な声で歌い始める。しかも言語はサンスクリット語。もの凄い迫力です。オペラのような声から徐々に地獄の底から唸るような呻き声に変わっていく所など戦慄を覚えましたね。

そしてしばらくして、大量のスモークの中を黒装束に身を包んだ数人の男が登場。遂にフルメンバーでのSUNN O)))が降臨です。
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3本のギターに、サンプラー、チャイニーズ・ゴング、そしてAttila Csiharという6人編成。チャイニーズ・ゴングを叩くのはBORISAstuo。この6人から繰り出される音圧の凄さは覚悟はしてましたが、想像を絶してました。あまりにも凄まじい音圧で、「音の壁」が目に見えるんですよ。冗談ではなく本当に空間がねじれてるのが分かるんです。こんな経験は初めてですよ。その音圧に窒息死しそうで、もう一瞬でも気を抜くと魂ごと抜かれてしまうような考えられない壮絶な状況です。頭の中が漂白されて記憶が薄れていってるのが分かります。まったくシャレにならない状況です。

f0045842_0335934.jpg3人の黒装束がギターを高らかと掲げ、そのギターを揃って一気に振り下ろすと超大音量のハウリング・ノイズの音圧の塊が情け容赦なく襲いかかってきます。しかも音の威力で風が起こっているのが分かります。ありえません。Astuoの叩くチャイニーズ・ゴングのサイケデリックな残響音がその威力に更に拍車を掛けています。その昔AC/DCのアルバムに「ギター殺人事件」というタイトルがありましたが、今回のSUNN O)))のライブこそまさにギターによる殺人です。しかも大量虐殺!もうほんとにシャレになってませんよ。

しかし、どれだけの量炊いてるんだよ!ってくらいの凄いスモークの量。まったくステージ上が見えません。最前列くらいにいてもステージのメンバーの姿さえもはっきり分かりません。しかもステージ上だけでなく客席までもまるで濃霧の中にいるような状態で、自分の周り半径3メートルより先は何も見えません。途中でいなくなったと思っていたAttila Csiharでしたが、実はよく見るとステージ上の真ん中で座禅を組んでいました。それくらい何も見えないくらいのスモーク。全てが規格外のスケールです。
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そしてライティング!後光のような照らされる原色のライティング。更にはハレーションを起こす強烈に点滅するライティングにもう失神寸前。映画「バベル」を観たくらいで気分が悪くなっているヤツは瞬殺&即成仏な超危険な殺人的空間です。

聴覚も麻痺し、視覚までも麻痺、音圧で感覚までも麻痺させられ神経がイカレてしまいましたね。終演後、体が僅かに痙攣してました。とにかくSUNN O)))の表現するものはレコードだけでは全くもって不十分です。

毎回SUNN O)))のレコードにはこういう文章が載っている。

「Maximum Volume Yields Maximum Results」

最大ヴォリュームで聴けば最高の効果が得られます」― まさしくその通り!この文章の意味がライブを経験して体で理解出来ました。「ライブを観た」というより「臨死体験をした」と言った方が正しいだろう。こんな経験は2度と出来るもんじゃないでしょう。冗談ではなく本気で音圧に殺されたライブでした。あ~死ぬかと思いました。
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もし、もう一度SUNN O)))のライブを観る機会があれば私は必ず耳栓を用意する事でしょう。
 
 
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by Blacksmoker | 2007-05-21 00:53 | ライブレポート
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