LOU BARLOW as SENTRIDOH [Mirror The Eye]


どんな人にも必ずお気に入りのミュージシャンっていると思います。そのアーティストの音源が出ると無条件にチェックしてしまう事ってないですか?ましてや音楽好きなら多かれ少なかれそういうお気に入りのアーティストは絶対存在するはずです。

さて私Blacksmokerにとってそんなアーティストにあたるのがルー・バーロウです。
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そしてルー・バーロウのレコードというのは、長い間f0045842_2123210.jpg音信不通になっている友人から久しぶりに届く近況報告の手紙みたいなものです。別に状況の変化はないけれど、「あ~元気にやってるんだなぁ」と何か懐かしく思ってしまうのです。そんなルー・バーロウから久しぶりに届いたレコード「Mirror The Eye」(右写真)。やはり相変わらずルー・バーロウルー・バーロウのまんまなんです。しかし、その変わらなさが非常に嬉しい。

マサチューセッツ州アマースト出身のこのルー・バーロウ。彼の音楽キャリアは80年代初頭から始まっている。Deep Woundというハードコア・パンク・バンド(最近彼らの発掘がリリースされてましたね)で活動後、85年にはもう皆さんご存知の通りダイナソーJr.を結成し88年までに3枚のアルバムをリリースしています。2005年のダイナソーJr.再結成でこの時期の彼らの再評価が一気に高まったが、90年代に青春時代を過ごしたオルタナティヴ世代にとっては、ダイナソーを脱退後のルー・バーロウの活動の方が圧倒的に馴染みがあります。

それはやはりセバドー(下写真)です。
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数あるルー・バーロウの活動の中で、最も有名なバンド。ダイナソー脱退後の89年から活動を開始し、99年までに7枚のアルバムをリリースしている。独特のDIYなスタンスとパンク的荒々しさ、そして「ルー・バーロウ節」と言われる独特の半泣きになりそうなくらい素晴らしいメロディ・センスでもって、オルタナティヴ世代にとってはセバドーというバンドはただならぬ影響力があったバンドです。私がリアルタイムで初体験したのが94年のアルバム「Bakesale」ですが、このアルバムなど未だに色褪せない名盤です。当時はロー・ファイというジャンルで語られていましたね。

しかしセバドーだけに止まらないのがこのルー・バーロウの凄さ。
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彼の創作意欲は無尽蔵と思えるほどで、まるで空気を掴むように曲を量産する。それこそ今までに書いた曲は軽く1000曲は超えるんじゃないでしょうか。しかも彼の書く曲はほとんどが切なくメランコリックなメロディを持ったものばかりです。その創作意欲を満たすためか、ルー・バーロウセバドー以外に94年からフォーク・インプロージョンというユニットをジョン・デイヴィスと結成して今までに4枚のアルバムを発表しています(現在はジョン・デイヴィスは離脱)。

さてセバドー、そしてフォーク・インプロージョンと更に並行してルー・バーロウセントリドーという宅録ユニットもやっています。これはローファイと言われたルー・バーロウの中でも最もロー・バジェットでかなりパーソナルなもので、ほとんどが4トラック(時には2トラックも!)のカセットMTRとかで録音されたような弾き語り(時には曲の断片のみ)のロー・ファイの極みといえるもの。ホームページで曲が出来るたびにUPしていってたりもします(今までのセントリドー名義のリリースをまとめたアルバムもひっそりリリースされています)。さて2005年には初の「ルー・バーロウ」名義のソロ・アルバムもリリース(傑作!)したりして、その後は前述のダイナソーJr.の再結成ツアーに参加していたりと多忙な中、なんとセントリドー名義の新作EP「Mirror The Eye」がひっそりとリリースされていました。
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音の方は想像通りのルー・バーロウの音。特別に新しい何かに挑戦しているわけでもないです。淡々と日々の感情を綴っている3分にも満たない小曲が5曲。たったそれだけなんですが、「ルー・バーロウ節」というか彼の書く独特のメロディに胸が締め付けられる名曲になってるんですね。最後の曲なんて1分37秒しかないですが素晴らしい名曲です。やはりルー・バーロウのメロディ・センスは最高です。

f0045842_2233366.jpgそういえば先日リリースされたダイナソーJr.の再結成アルバム「Beyond」(右写真)にもルー・バーロウの書いた曲が2曲収録されていました(ルーが両曲ともリード・ヴォーカル)も相変わらず「ルー・バーロウ節」の曲でしたね。でもルーは以前にJマスシスにイジメられてダイナソーを脱退したので、この再結成にはあまり乗り気ではないらしいですが・・・。ちなみに某インタビューでルー・バーロウは「この再結成は金の為だ」と明言しています。

以前にセバドーとしての来日公演(確か99年)とフォーク・インプロージョンの来日公演(03年)を観たことがありますが、これが非常に人情味溢れるいかにもルーらしいライブで、とても楽しかった思い出がありますね。セバドーのライブでは最後にリクエストを客から募って、客から「あの曲やってくれ」と言われたほとんどの曲を「覚えてないや」と苦笑いしていたのが印象的です。あとでメンバーにどんな曲か教えられて途中で思い出して演奏してましたが。フォーク・インプロージョンの時は開演前に道でルーと出会って片言の英語で話したのがとても思い出に残っています。あの時はルースレイヤーとかオジーとかメタル・トークをしましたね。とても穏やかで優しい人でした。
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何年経っても色褪せないメロディを持った曲をたくさん書いて、いつもひっそりとリリースしていくルー・バーロウ。人柄も素晴らしい。私はこの人には一生ついて行きますよ。
 
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by Blacksmoker | 2007-05-30 02:05 | ROCK
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